ワークマンのINAREM 2wayクライミングパンツを紹介
ワークマンの2023年最新レインパンツ「INAREM 2wayクライミングパンツ」を紹介します。
人気のクライミングパンツシリーズに、ワークマン独自透湿防水素材のINAREMを使用した商品です。
レインパンツとは思えない動きやすさと、アウトドアブランドレベルのスペックを兼ね備えています。
それでいてお値段3,900円と5,000円以下で買えるので、登山初心者は必見の商品です。
実際に登山で使って徹底レビューしていきます。
価格 | 3,900円(税込み) |
素材 | ポリエステル100% |
重量 | 334g |
サイズ展開 | S, M, L, LL, 3L, 4L |
色展開 | 3色 |
品番 | NR008 |
INAREM 2wayクライミングパンツのおすすめポイント3つ
アウトドアブランドスペックの耐水圧と透湿性能
「INAREM 2wayクライミングパンツ」の耐水圧は20,000mm、透湿性能は25,000g/m2/24hrsです。
アウトドアブランドにも引けをとらないスペックで、登山でも十分に使えます。
裏面は3層構造になっていて直履きしても肌当たりが良く、汗をかいてもベタツキにくいのが特徴です。
ワークマンの大人気透湿防水素材「INAREM」を使用しているだけあって、安くてもスペックは優れています。
脱ぎ履きしやすい裾ジッパーつき
「INAREM 2wayクライミングパンツ」には、裾部分にジッパーが付いています。
これにより登山靴を履いたままでレインパンツの脱ぎ履きが可能になっています。
これまでのワークマンのレインパンツには、バイクモデルぐらいにしかジッパーが付いていませんでした。
そのため靴を履いたままの脱ぎ履きが不便で、登山では使いにくかったです。
2023年最新商品の「INAREM 2wayクライミングパンツ」にジッパーが付いたことにより、登山でも使いやすいようになりました。
クライミングカットで動きやすい
「INAREM 2wayクライミングパンツ」の股下は、「クライミングパンツ」というだけあってクライミングカットが施されています。
前身頃と後身頃の生地を股下の1枚の生地でつなぐことで、脚を大きく上げても突っ張らずに動きやすいんです。
ワークマンの人気のパンツ「AERO STRETCHクライミングパンツ」と同様の縫製パターンで、岩場でもストレスなく歩けます。
INAREM 2wayクライミングパンツの気になる点3つ
長ズボンと半ズボンの2way仕様
「INAREM 2wayクライミングパンツ」はひざ下部分にジッパーが付いていて、裾の取り外しが可能です。
裾を取りはずすことで、長ズボンと半ズボンの2通りの使い方ができます。
キャンプや川辺での水遊びで重宝する仕様ですが、登山だと使いにくい機能です。
ジッパー部分はフラップで覆われていますが、雨風が強く打ちつけるような稜線上だと、ジッパー部分から浸水してくる恐れがあります。
アルプスなどの山頂付近に木が生えていない山で使うには、2way仕様のジッパー部分の耐水圧に不安があります。
樹林帯の多い低山であれば、雨風に直接打たれる時間が短いので使用しても問題ないでしょう。
ウエストベルトが1周していない
「INAREM 2wayクライミングパンツ」は前部分にベルトが付いていて、後ろ部分はゴムになっています。
この付属のベルトはウエストを一周しておらず、ウエストの半分あたりまでしか付いていません。
そのためベルトを締めてもしっかり締まりきらず、お腹周りにゆとりのある人はずれ落ちてきます。
締めたベルトの紐もかなり余るため、登山で使う場合は自分でカットした方が安全に使えるでしょう。
お腹周りがややきつい方は、後ろゴムのおかげである程度ゆとりを持って履けます。
ですが細身の方が身長に合わせてサイズを選ぶと、ベルトが締まりきらないのでゆるく感じるのが気になる点です。
アウトドアブランドのレインパンツより摩擦強度が弱い
アウトドアブランドのレインパンツは耐久性を持たせるために、ナイロンのリップストップ素材が使われます。
糸自体に強度があるナイロン糸を、引き裂きに強いリップストップ素材に織り上げることで摩擦や破れに強いレインパンツになっているんです。
一方ワークマンの「INAREM 2wayクライミングパンツ」はポリエステル100%で、アウトドアブランドのようなリップストップ素材ではありません。
そのためアウトドアブランドのレインパンツに比べると、摩擦に弱いです。
岩にそのまま腰掛けたり、岩場や枝で擦れたりすると毛羽立ちやすいので、取り扱いにやや気を遣うレインパンツです。
INAREM 2wayクライミングパンツの機能性をチェック
撥水性
レインパンツで一番重要な撥水性をテストします。
まずは水を垂らして転がり具合を確認してみましょう。
水はコロコロ転がってくれるので、撥水性は高いと言えます。
ポケットは止水ジッパーのような見た目になっていますが、ポケットの中に入れたティッシュは上部分が濡れてしまっています。
ジッパー部分に集中して水をかけたことも要因ではありますが、完全な防水性があるとは言えないです。
雨が降ってきたら念のためポケットの中の物は、ザック内に移動させましょう。
続いて雨を想定して、3分間滝の飛沫を浴びてみました。
最初は問題なく弾いてくれていますし、サッと払うと水が落ちてくれています。
ですが時間が経つにつれ、ずっと当たっている箇所は水を弾かずにベチャついてきました。
耐水圧は20,000mmとアウトドアスペックですが、遮るものがない稜線上で雨に打たれる場面では不安が残る結果です。
摩擦強度
摩擦強度を確認します。
ベルクロでパンツの表面を擦って、どれぐらい毛羽立ちができるのかをチェックしてみましょう。
比較対象としてモンベルのナイロンリップストップ素材を使用しているレインパンツも擦ってみます。
まずはモンベルのレインパンツです。
10回擦ってみましたが、擦れによる毛羽立ちは見受けられません。
擦っていても縦・横ともに引っ掛かりは感じられませんでした。
続いてワークマンの「INAREM 2wayクライミングパンツ」をテストします。
10回擦ってみると若干の毛羽立ちが見受けられます。
擦っている間は、縦方向に引っ掛かりが感じられました。
他のワークマンのトレッキングパンツに比べると摩擦には強い印象ですが、レインパンツとしては摩擦強度に不安があります。
すぐに毛玉になったり、破けたりするわけではないですが、長く使っていく間に毛羽立ちはでてきそうです。
INAREM 2wayクライミングパンツを山で使ってレビュー
ワークマンの「INAREM 2wayクライミングパンツ」を実際に登山で使ってレビューします。
身長163cm女性でMサイズを着用しています。
丈感はちょうど良く、ローカットの靴を履いていても地面に擦っていません。
トレッキングパンツの上に重ねてもゴワつきが少なく、余裕もあるように感じました。
履いた瞬間通気性がなくなったため、防風性は高いと言えます。
岩場を登ってみましたがクライミングカットのおかげで脚の上げ下げがしやすく、レインパンツでありがちな膝が突っ張る感じはなかったです。
裾の取り外しができるジッパー部分が、膝や脚に当たって邪魔ということもありませんでした。
先ほど撥水性のテストで滝の飛沫を浴びました。
水を弾かなくなってベチャついてくると、若干冷たさを感じました。
中のトレッキングパンツは濡れていないので浸水してきてはいませんが、水の膜が蒸発する際に身体の熱を奪ってしまうためでしょう。
動きやすさはアウトドアブランドのものと比較しても劣らないか、勝る印象です。
ですが撥水性能にやや不安があるため、アルプスでの着用はおすすめできません。
新品の状態で持って行ったとしても、稜線上で長時間雨に打たれると、生地表面に水が残って膜ができてしまいます。
その水の膜が透湿性を阻害して、パンツ内の湿気が逃げずに結露が起こることによって中の服が濡れる可能性が高いです。
木に囲まれた低山であれば、脚に雨がたたきつける時間が短いため使用できるでしょう。
アウトドアブランドレベルのスペックで3,990円なので、使用シーンを考えれば活躍してくれるレインパンツです。
ワークマンのINAREM 2wayクライミングパンツは春~秋の低山登山に使える
ワークマンの2023年春夏新商品である「INAREM 2wayクライミングパンツ」を紹介しました。
低山登山では十分使えるスペックが備わっているレインパンツです。
耐水圧・透湿性能だけでなく防風性があるので、無雪期に肌寒さを感じる場面で防寒用途で着るのも良いでしょう。
体が温まるまで履いていても、クライミングカットのおかげでストレスなく動けます。
ワークマンの「INAREM 2wayクライミングパンツ」で低山登山を楽しみましょう。