【モンベル】衝撃の新商品!スーパードライテックピークシェルジャケットを徹底レビュー

ウェア・服

スーパードライテックピークシェルジャケットの基本スペック

筆者撮影

モンベルの新作レインジャケット「スーパードライテックピークシェルジャケット」は、透湿性に特化したモンベルの最新モデルです。

透湿防水素材の頂点「GORE-TEX」をも凌駕する透湿性を持ちながら、業界屈指の軽量なレインジャケットになっています。

「スーパードライテックピークシェルジャケット」の機能を実際に山で使ってチェックしていきます。

価格24,200円
耐水圧20,000mm以上
透湿性能50,000g/m2/24hrs
重量Men’s: 168g
Women’s: 152g
サイズ展開Men’s: S, M, L, XL
Women’s: XS, S, M, L, XL
色展開Men’s: 4色
Women’s: 3色
品番Men’s: 1128703
Women’s: 1128704

スーパードライテックピークシェルジャケットのおすすめポイント3つ

Gore-tex並みの高透湿モデル

筆者撮影

モンベルの「スーパードライテックピークシェルジャケット」は、モンベルの独自透湿防水素材である「スーパードライテック」を使いながら、透湿性に優れるレインジャケットになっています。

その数値はなんと50,000g/m2/24hrsと、透湿防水素材の頂点であるGore-texにも引けを取りません。

同じ3レイヤー素材のモンベルのレインジャケットで透湿性能を比較してみましょう。

モデル名透湿防水素材透湿性能
スーパードライテックピークシェルジャケットスーパードライテック50,000g/m2/24hrs
ストームクルーザージャケットGore-tex C-ニットバッカー35,000g/m2/24hrs
レインダンサージャケットGore-tex 3レイヤー25,000g/m2/24hrs

なんとGore-tex 3レイヤー素材を使用しているレインダンサージャケットと比較して、倍の透湿性能があるんです。

モンベルの本気が感じられる超高透湿の透湿防水素材になっています。

なめらかで肌触りの良い裏地

筆者撮影

「スーパードライテックピークシェルジャケット」の裏地には、柔らかな質感の生地が使用されています。

ガサガサ感が少ないので、「レインウェアの硬さが苦手」という方は着やすいでしょう。

半袖の上に着ても引っ掛かりがなく、裏地のなめらかさのおかげで袖通りが良いです。

3レイヤー素材のおかげでメンブレンに直接肌が触れないので、汗をかいてもベタツキが抑えられるのもポイントです。

軽量性に特化した表地

筆者撮影

「スーパードライテックピークシェルジャケット」の表地には7デニールの極薄素材が使われています。

どれぐらい薄いかと言うと、業界最軽量との呼び声高いモンベルのウィンドシェル「EXライトウィンドシェルジャケット」と同じ厚みの素材なんです。

薄いと強度が気になりますが、引き裂きに強いリップストップ素材を使用して強度にも配慮されています。

モンベルのレインジャケットで同じ3レイヤー素材のモデルで重量を比較してみましょう。

モデル名表地の厚み重量
スーパードライテックピークシェルジャケット7デニール168g
ストームクルーザージャケット20デニール254g
レインダンサージャケット50デニール335g

20デニールのストームクルーザージャケットでも十分薄いですが、それよりもさらに薄い素材を採用しています。

7デニールの極薄素材を使っているレインウェアは、アウトドア業界全体を見ても珍しいです。

スーパードライテックピークシェルジャケットのギミックをチェック

動きやすく防水性を担保する縫製パターン

筆者撮影

モンベルのレインウェアには「スーパードライテックピークシェルジャケット」に限らず、モンベル独自のカッティングが採用されています。

それが「K-MONO」と言われるカッティングです。

パターンを工夫することにより、軽量性・動きやすさ・防水性に優れます。

肩の頂点部分に縫い目がないため、浸水を防ぎます。

筆者撮影

さらに背中部分には縫い目が1ヵ所もないため、腕を伸ばしたり前かがみになったりしたときに、突っ張らず快適に動けるんです。

縫い目が多いと使用する糸、シームテープの量が増えるので必然的にジャケットが重たくなります。

また針穴も増えるため浸水のリスクも上がるんです。

モンベルは独自の「K-MONO」というパターンにより、軽さ・動きやすさ・防水性を上げているんです。

極限まで軽さを追求する縫製

筆者撮影

「スーパードライテックピークシェルジャケット」は表地に7デニールの極薄素材を使っており、軽量性を追求されています。

ですがモンベルの軽量性へのこだわりは表地だけでなく、細部にも見られるんです。

裾の縫製を見てみるとドローコードが通されているところ以外は、熱圧着で留められています。

同じく今年の新商品である「スーパードライテックレインジャケット」と比べてみると一目瞭然です。

「スーパードライテックレインジャケット」は裾部分が糸で縫製されていますが、「ピークシェルジャケット」は一部にしか縫い糸が使われていません。

糸の1本に至るまで削減して軽量性を実現する姿勢から、モンベルのテーマである「Light&Fast」に対する強い想いが感じられます。

顔にフィットするフード

筆者撮影

モンベルのレインジャケットのフードには、「トライアクスルフード」と呼ばれるフィット感の高い仕様が使われています。

首の前部分、後頭部2か所で留めることができ、頭の動きにしっかり追随してくれるんです。

雨の登山はフードを被ると視界が狭まり、危険個所を見落としてしまうリスクがあります。

「トライアクスルフード」でしっかりと視界を確保することで見えやすく、転倒や道迷いするリスクを下げられます。

スーパードライテックピークシェルジャケットを雨の山で使ってレビュー

筆者撮影

「スーパードライテックピークシェルジャケット」を雨の低山で使用してきました。

気温25度とさほど高くありませんが湿度が高く、かなり蒸すコンディションです。

歩き始めて15分ほどで汗がふき出すような状態でした。

透湿性能35,000g/m2/24hrsの「スーパードライテックレインジャケット」と比較して、蒸れは少なく感じます。

「スーパードライテックレインジャケット」が15分ほどで裏地が汗で貼り付き始めたのに対し、「スーパードライテックピークシェルジャケット」は25分ほどで貼り付きを感じました。

さすが透湿性能50,000g/m2/24hrsだけあって、蒸れにくさは実感できます。

25分ほどで裏地の貼り付きがありましたが、それでも着ていられないというほどではなく、透湿性能50,000g/m2/24hrsまでくるとさすがに機能性の高さが光ります。

筆者撮影

さらに着用を続けて45分経ちジャケットを脱いでみると、裏地が水を吸っているのが分かります。

モンベルの「スーパードライテック」の透湿防水フィルムは、フィルム自体が水を吸い込んで、水蒸気として外に放出する機能です。

透湿防水フィルムが保水する性質により、どうしても裏地も濡れてしまいます。

これにより肌への貼り付きはどうしても感じられるので、ここは好き嫌いが分かれる部分でしょう。

筆者撮影

「スーパードライテックピークシェルジャケット」の撥水性は、そこまで高いとは言えません。

買ってすぐにテストしましたが、上記写真のように水滴が生地表面に残っています。

そもそも薄手の生地は厚手の生地に比べると、撥水性が劣る傾向にあります。

加えて環境配慮型の非フッ素撥水剤を使用しているのも、撥水性が弱まる原因です。

非フッ素撥水剤はフッ素を含んでいないため撥油性に劣り、店頭で展示中やウェアを着用している内に手の脂で撥水性能が落ちてしまうんです。

そのこともあってまったく雨が転がらない訳ではないですが、撥水性能は低い印象がありました。

ですが7デニールの極薄素材による軽さは着ていて気持ちが良く、まるで着ていないかのようにストレスを感じませんでした。

少しでも軽量化したい方、蒸れを抑制したい方には本当におすすめのレインジャケットです。

スーパードライテックピークシェルジャケットの気になる点

筆者撮影

「スーパードライテックピークシェルジャケット」には胸部分にポケットが1つ付いています。

このポケットの収納力が気になります。

スマートフォンは問題なく入るサイズです。

山と高原地図はギリギリ入りますが、ポケットの口が小さいので出し入れはしにくいです。

軽量性に特化しているので収納力の低さは致し方ないところではありますが、地図を出し入れしにくいのはデメリットです。

レインウェアを普段着でも使いたい方や、収納性を求める方にはおすすめできません。

スーパードライテックピークシェルジャケットはモンベルの本気が見えるジャケット

筆者撮影

モンベルの新商品「スーパードライテックピークシェルジャケット」を雨の山で使って検証しました。

透湿50,000g/m2/24hrsのスペックは伊達でなく、1時間近く着ていても不快感は少なかったです。

軽さも業界トップクラスで、着ていないかのような軽さを感じられます。

GORE-TEXではないオリジナル透湿防水素材だからこそできる、着たときの柔らかさも魅力です。

低山だけでなくハードな縦走登山やトレランまで、幅広いシーンで活躍しそうなレインウェアに仕上がっていました。