登山用品、その保管方法で大丈夫?
登山で使う靴やレインウェアやテント、どのように保管していますか?
使うたびにしっかりお手入れしていても、保管方法が間違っているだけで大切なギアやウェアの劣化を早めてしまうかもしれません。
お気に入りのギア、ウェアを長く使うためにはメンテナンスだけでなく、保管方法も重要なんです。
その悩みを解決する保管用グッズが、アウトドアブランド「モンベル」から発売されました。
登山者待望の新商品を徹底レビューします。
アウトドア用品が劣化する原因加水分解とは?
「久々に登山に行こうかな!」と思って道具を出したとき、こんな経験ありませんか?
- レインウェアの内側がボロボロ剥がれる
- 登山靴のソールが剥がれてしまった
下山後やシーズン終わりにきちんと手入れをしていても、このような現象は避けられません。
レインウェアの内側がボロボロになったり、登山靴のソールが剥がれてしまう原因は加水分解です。
加水分解とは、水分がレインウェアの透湿防水素材や登山靴のソールを貼り付けている接着剤と反応して化学反応を起こし、分子の鎖を壊すことでボロボロになってしまう現象です。
これは洗濯後しっかり乾燥させて水気がない状態にしていても、空気中の水分によっても起こってしまいます。
この加水分解を遅らせるには、湿気のない場所で保管することがベストです。
ですがそう簡単に湿気のない場所は見つかりませんよね。
その解決策をモンベルが出してくれました。
加水分解を遅らせるモンベルのドライストレージバッグ
加水分解の原因になる「湿気」を遠ざけて、ウェアやギアを長持ちさせてくれるアイテムがモンベルから登場しました。
その名も「ドライストレージバッグ」です。
SサイズとMサイズの2サイズが展開されています。
厚手のチャック付きビニール袋と乾燥剤がセットになった商品です。
ドライストレージバッグのおすすめポイント3つ
独自フィルムで湿気をブロック
ドライストレージバッグのフィルムには、モンベル独自の水蒸気を通しにくいフィルムが使われています。
水蒸気を通さないようなイメージのあるプラスチックフィルムですが、一般的なビニール袋だと水蒸気が透過してしまうんです。
・ドライストレージバッグのフィルムの水蒸気透過度:0.08g
モンベル | オンラインショップ | ドライ ストレージバッグ S (montbell.jp)
・一般的な収納袋のフィルムの水蒸気透過度:5~10g
※フィルム1㎡の1日あたりの水蒸気透過量(40℃、湿度90%の環境下における代表値)
データ上でも一般的な収納袋と比べて、水蒸気透過度が低くなっていることが分かります。
特殊フィルムを使用して水蒸気の透過を抑え、バッグ内のものを湿気から守ってくれるんです。
密閉性の高いチャックで湿気の侵入を防ぐ
モンベルのドライストレージバッグは、ジッパー部分からの湿気の侵入もシャットアウトしてくれます。
ジッパーを閉めたときにオス部とメス部が強固に密着し、内部のシール部が密閉性を保ってくれるんです。
これにより外部からの湿気の侵入を抑えるだけでなく、内側からジッパーが開くことも防ぎます。
この密閉性の高いジッパーを2つ使用することで、さらに高い密閉度を実現しているんです。
繰り返し使えて経済的
モンベルのドライストレージバッグには、乾燥材が付属しています。
一般的なシリカゲルの7倍の吸湿性を持つ無水塩化カルシウムを使うことで、ストレージバッグ内部の湿気を大量に吸ってくれるんです。
ですがこの乾燥剤は寿命があり、乾燥材の入った袋を開封してから1年を目安に取り換える必要があります。
ストレージバッグはまだ使える状態なのに、乾燥材取り換えのタイミングで毎年2,000円近いお金を出すのはもったいないですよね。
そこはモンベル考えていて、乾燥剤のみ別で販売しています。
1つ770円で購入できるので、袋は数年使って乾燥剤のみ取り替えることで経済的に使用できるんです。
ドライストレージバッグの使用方法
まずドライストレージバッグを使用する前に、メンテナンス後のウェアや登山靴をしっかり乾燥させることが重要です。
生乾きの状態でストレージバッグに入れてしまうと、乾燥剤の効果が十分に発揮されません。
保管したいものを入れたら、空気を抜きながらジッパーのスライダーを閉めていきます。
スライダーを閉めたらジッパー部分にすき間がないかをしっかりチェックしましょう。
これで完了です。
ドライストレージバッグの収納量をチェック
ドライストレージバッグのSサイズで収納量をチェックします。
冬用の保温剤入り登山靴(25.5cm)を入れてみました。
マチがしっかりあるので、これでもまだ余裕があります。
アルパインウェア上下も入れてみました。
Sサイズだとパンパンになりますが、一応入りました。
モンベルの公式サイトによると、Mサイズでスキーブーツが収納できるとあります。
テント用品一式(2人用本体、フライシート、グランドシート)もMサイズで問題なく収納できます。
自分が収納したいものに合わせて、ストレージバッグのサイズを選びましょう。
ドライストレージバッグの気になる点
収納量チェックで冬用登山靴とアルパインウェア上下を入れてみました。
ジッパー付近までパンパンに中身を入れてしまうと、ジッパーが非常に締めにくいです。
スライダーを引いてもジッパー部分にすき間ができてしまうので、手で1ヵ所1ヵ所確実に閉める必要があります。
それでも若干すき間ができてしまうので、ストレージバッグにパンパンに入れるのは避けた方が良いでしょう。
8割ぐらいの容量で使うのがおすすめです。
モンベルのドライストレージバッグを使って道具長持ち!
モンベルの新商品「ドライストレージバッグ」を紹介しました。
どんなに丁寧にメンテナンスをしたとしても避けられないのが加水分解です。
その加水分解を遅らせて、お気に入りのウェアやギアを長持ちさせるアイテムが「ドライストレージバッグ」です。
「ドライストレージバッグ」を有効活用して、登山道具を長く使いましょう!