ワークマンの新商品サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツを紹介

ワークマンの2023年春夏最新商品で登山に使えそうなパンツが発売されました。
その名も「サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツ」です。
細身のシルエットでポケットなどの装飾が少なく、ロゴも付いていないので、きれいめな一着に仕上がっています。
ですが春~秋の登山で使えそうな機能がつまっているんです。
山から街までシームレスに使えそうなパンツですが本当に山で使えるのか、実際に登山で履いて徹底レビューしていきます。
価格 | 1,500円(税込) |
サイズ展開 | S, M, L, LL, 3L, 4L |
色展開 | 4色 |
素材 | 本体:複合繊維(ポリエステル)100% メッシュ部分:ポリエステル100% |
品番 | TT113 |
サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツのおすすめポイント3つ
動きやすいストレッチ性
「サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツ」の一番のポイントは140%を誇る抜群のストレッチ性です。
そのストレッチ性の秘密は2つあります。
まず1つが伸縮性の出やすいトリコット素材を使用していることです。
トリコット素材はニット素材の1つで、経糸と緯糸をしっかり織り込んでいく織物素材に比べて伸縮性が出やすくなります。

ニット素材は糸と糸とにループを作って編みたてていくため、糸と糸の間にすき間ができ、糸が動く余地ができます。
それにより高い伸縮性を生み出せるんです。

2つ目の高いストレッチ性の秘密が、糸にクリンプ状の特殊加工を施していることです。
バネのような「らせん形状」になった糸は、まっすぐの糸に比べて伸びる余地が生まれます。
糸自体に収縮性があることと、その糸から作った生地も伸縮性がでるような編み方をすることによって、140%もの高いストレッチ性ができるんです。
暑い季節の登山に嬉しいベンチレーション機能

ワークマンの「サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツ」は内もも部分にメッシュのベンチレーション素材が付いています。
湿気がこもりやすい内また部分の素材に穴の開いた生地を使用することによって、効果的にパンツ内の蒸れを放出してくれるんです。
メッシュ素材とは言え、そこまで大きな穴ではないので肌が見える心配はありません。
メッシュ部分の色はどの色のパンツでも黒になっているため、カラーパンツを選ぶと目立ちます。
カラーブロッキングが気になる方は、ブラックを選ぶのがおすすめです。
内もも以外にポケットの裏地もメッシュ素材になっています。
ポケットからも蒸れが逃げてくれるので、ワークマンの人気パンツである「AERO STRETCHクライミングパンツ」に比べても、蒸れに強いパンツになっているんです。
アウトドアブランドにそっくりの縫製パターン

ストレッチ性に富んだ生地に加えて、縫製パターンでも動きやすさを演出しています。
縫製パターンはアウトドアブランドのトレッキングパンツでもよく見られる仕様になっているんです。
まず股下には前身頃と後身頃を繋ぐように、生地が多く使われています。
「クライミングカット」と呼ばれる縫製パターンで、これによって脚の上げ下げがしやすくなります。

そして膝部分には立体裁断が施されています。
膝部分に縫い目を入れることによって、膝を曲げたときに生地がつっぱらずに快適に曲げ伸ばしができるんです。
1,500円で本格アウトドアブランドと同じ縫製に仕上げてくるところから、ワークマンのコスパの高さがうかがえます。
サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツの気になる点2つ
摩擦強度が弱い

「サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツ」はトリコット素材というニット素材でできています。
動きやすさを生んでくれていますが、摩擦耐久性が弱くなってしまうんです。
Yシャツとセーターを着たときに、毛玉ができやすいのはセーターですよね。
セーターのようなニット素材は生地の表面に凹凸がでるため、糸の繊維と繊維が絡まって毛玉ができやすくなります。
同じくニット素材を使った「サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツ」も例外ではなく、摩擦耐久性が低く毛玉ができやすいんです。
ワークマンの「AERO STRETCHクライミングパンツ」と比較してみます。
ベルクロで10回こすっても、布帛素材(織物)を使った「AERO STRETCHクライミングパンツ」は引っ掛かりが少なく、毛羽立ちも目立ちません。
「サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツ」はこすっている時点で引っ掛かりを感じ、実際毛羽立ちが見られました。
岩場やハイマツなどの低木が多いアルプスなどの高山で履く場合は、擦れてすぐに毛玉ができてしまいそうで、耐久性に懸念があります。
ジッパー付きのポケットが少ない

「サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツ」は「カーゴパンツ」という名前ながらポケットの数が少ないです。
腰回り2か所、お尻に2か所、太もも部分に1か所しかありません。
さらにジッパーが付いているポケットは太もも部分の1か所だけなんです。
登山中にパンツのポケットをよく使う方は、いつものパンツと同じ感覚で腰のポケットやお尻のポケットに物を入れると、途中で落としてしまう可能性があります。

太もも部分のジッパー付きポケットは、「山と高原地図」が入るぐらい大きいサイズです。
ですが太ももにスマホなどの硬く重量があるものを入れていると、歩いている最中邪魔に感じてしまうでしょう。
ポケットにジッパーをつけないことでシルエットはきれいになっていますが、人によっては不便に感じてしまう仕様です。
撥水性と吸水性をテスト
「サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツ」には吸水性があるのか、撥水性があるのかテストしてみます。
動画を見ると、水がすぐに浸透して広範囲に拡散されているのが分かります。
撥水性はないですが、吸水速乾性があることがうかがえます。
表面は若干弱い印象ですが、裏面は吸水速乾性があるので、春夏の登山で汗をかいたとしても、すぐに汗を吸って乾いてくれるんです。
洗濯後もすぐに乾いてくれる上に、ポリエステル素材のおかげでシワになりにくくなっています。
そのため普段着にもおすすめです。
サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツを登山で使ってレビュー

3月末に「サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツ」を履いて、低山を5時間歩いてみました。
最高気温は20℃近くまで上がって汗ばむようなコンディションです。
身長163cmの女性でSサイズを着用しています。
シルエットは細身できれいめに仕上がっています。
膝の曲げ伸ばしをしてみても素材と縫製のおかげでツッパリ感はなく、快適な履き心地です。
程よくアップダウンがあるルートでしたが、履いている間まったくストレスを感じませんでした。
筆者は汗かきで、20℃前後で晴れていれば間違いなく汗をかきます。
ですが内もものベンチレーション機能のおかげか、いつもより汗をかかず、パンツ内にも蒸れを感じることはありませんでした。

ウエスト部分は前側がリブ素材、後ろ部分がギャザーの寄ったゴム素材になっています。
さらに内側には紐が付いていて、絞れる仕様になっています。
これによりウエストにピッタリフィットしてずり落ちてこなかったんです。
普段筆者はワークマンの「AERO STRETCHクライミングパンツ」を使っていますが、ウエストのゴムが緩い上に紐も付いていないので、いつもウエストのずり下がりが気になっていました。
ですが「サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツ」ではそのようなストレスが一切なかったです。

生地は薄手で通気性が高いので、晩秋~冬、早春にかけての気温が低い時期では寒いように感じます。
ですが3月末から10月上旬にかけての低山、夏であれば高山でも活躍してくれるようなパンツです。
摩擦強度がやや弱いですが、低山メインで使うなら十分に使用できます。

シルエットがきれいで、ウエスト部分もゴテゴテ感がなくスッキリとしています。
山で遊んだ後、そのまま街の散策に繰り出しても違和感なく履けるようなパンツになっているように感じました。
ワークマンの登山パンツと言えば「AERO STRETCHクライミングパンツ」か「DIA MAGIC DIRECTクライミングパンツ」のどちらかでしたが、新しい第3の選択肢になりえる一着です。
サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツは夏の登山に超おすすめ!

ワークマンの2023年春夏最新商品である「サマーTRICO TECH EAZYワークカーゴパンツ」を紹介しました。
ワークマンとは思えないシルエットの美しさがありながら、動きやすいパンツに仕上がっていました。
ウエストのフィット感も高く、汗をかいてもすぐに乾いてくれるので登山にピッタリの一着です。
新しいパンツを探している方は、ぜひ一度店頭で試してみてください。