霧島連峰の最高峰!韓国岳の見どころとルート解説

九州

有名な焼酎の名前にもなっているので、「霧島」という名前は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

霧島は鹿児島県にある地名で、そこにある火山群のことを霧島連峰や霧島連山と呼びます。

霧島連峰は活火山であり、今でも火山活動が活発に行われており、美しい雄大な火口を見れることから、日本百名山にも選ばれています。

そんな霧島連山でも最高峰となる山が、「韓国岳」です。

古事記に「韓国が見える山」という記述があったため、その名前がつきました。

本記事では、美しい火口が見れることで大人気の韓国岳の、おすすめルートや韓国岳登山の際の注意点などをご紹介します。

目次

韓国岳の登山ルート

霧島連峰は23もの山があり、それぞれが素晴らしい景観となっているため、それぞれの山頂を目指した様々な登山ルートがあります。

韓国岳もいくつか登山ルートがありますが、今回は最も一般的な「えびのエコミュージアムセンター」から登るコースを紹介します。

登山口までのアクセス

えびのエコミュージアムセンターは駐車場も大きいので、車で行くことをおすすめします。

えびのエコミュージアムセンターまでは、鹿児島空港からであれば車で1時間、宮崎ブーゲンビリア空港からは1時間半で到着します。

乗り換えが多く少し大変ですが、電車とバスで行くこともできます。

電車で行く場合は、まずは新幹線で鹿児島中央駅に行きましょう。

鹿児島中央駅からは、特急の「きりしま8号」で50分ほどで霧島神宮駅に着きます。

霧島神宮駅からは、霧島周遊バスに乗り、「丸尾」までは約30分。

丸尾からは霧島連山周遊バスが出ているので、それに乗れば30分ほどでえびのエコミュージアムセンターに到着です。

えびのエコミュージアムセンターからの登山ルート

えびのエコミュージアムセンターには、トイレが完備されています。

登山道にはトイレはないので、ここで済ましておきましょう。

えびのエコミュージアムセンターは標高1,200mほどのところにあり、韓国岳の山頂が1,700mなので、高低差は500mしかありません。

特別危険な場所もないので、初心者にもおすすめできる登山です。

危険な箇所はありませんが、登山道はガレ石の登りが多いです。

韓国岳は簡単な山なので、運動靴などで登っている方もいますが、登山靴とそうでない靴とでは登りやすさが大違いですので、必ず登山靴で行きましょう。

最初はコンクリートの道を進みますが、途中で看板が出てくるので、そこから舗装されていない山道に入ります。

舗装されている道は現在は使えないので、くれぐれもそのまま進んでしまわないよう、気をつけてください。

登山口から3合目までは傾斜が楽な道が続きます。

3合目からは少し傾斜がついてくるので、本格的な登山となります。

韓国岳の登山口は、登山口(1合目)から山頂(10合目)まで全てに看板があります。

自分がどこまで登ったかを把握しやすい登山道なのも、登りやすい登山道となっています。

90分ほど登れば、韓国岳の山頂に到着します。

山頂には直径900m、深さ279mの大きな火口があり、切り立った崖のようになっている火口は、自然の壮大さを感じさせてくれるとてもダイナミックな景色です。

霧島連峰の山々も見渡せ、火山活動が活発な新燃岳や、霧島連峰で2番目に高い霊峰高千穂峰を見渡すことができます。

新燃岳は煙がもくもくと上がっており、なんだかワクワクしてしまう景色ですよ。

さらに、天気が良ければ錦江湾や桜島、開聞岳を見渡すこともでき、絶景が広がっています。

韓国岳の山頂で引き返すのもいいですが、体力に余裕がある方はそのまま大浪池を目指しましょう。

韓国岳の火口には地質の性質からか水が溜まっていませんが、大浪池では壮大な火口湖を見ることができます。

韓国岳の山頂が霧島で一番高いので、大浪池までは基本的に下りになります。

所要時間は50分ほどです。

山頂付近にある木の階段は滑りやすいので、注意しましょう。

大浪池は周囲1.9km、深さ11mの大きな火口湖が広がっています。

標高1,400m付近のところにあり、常時水が溜まっている火口湖としては、日本で最も標高が高いところにある火口湖です。

周囲を山々に囲まれ、綺麗な青色をした火口湖はとても神秘的で、自然を感じることができます。

湖の周りには登山道があるので、2時間ほどかければ湖を1周することもできます。

また、大浪池だけ見たいという場合は、大波池登山口から登れば、40分ほどで大浪池まで到着してしまうのでそちらのルートがおすすめです。

韓国岳登山の注意点!

韓国岳

霧島連峰は活火山であり、いまだに火山活動が行われています。

周辺には、硫黄の匂いが立ち込める「硫黄山」や、今も活発な火山活動を行なっている「新燃岳」があります。

特に新燃岳は、山頂からもくもくと煙をあげており、火山活動がとても活発です。

ガスも出ているため、霧島連峰の登山道は新燃岳の状況次第で使えなくなるルートがあります。

必ず登山に向かう前に、サイトで火山情報を確認しましょう。

霧島市の公式HPでも確認できますが、えびのエコミュージアムセンターのHPの方が見やすいのでおすすめです。

さらに、霧島山があるえびの高原周辺は、日本でも有数の多雨地域です。

年間降水量は4,500mmにもなります。

日本の年間降水量が2,000mm弱ですから、降水量はなんと2倍。

その降水量の半分近くが6月〜8月に集中しています。

雨の中の登山は難易度も増し、綺麗な景色も見ることができないので、できればその時期は避けた方がいいかもしれません。

また、冬の時期には雪が積もることもあります。

韓国岳は、いまも活動が続いている霧島連峰を見渡すことができます。

霧島連峰は活火山のため、切り立った崖や噴煙が立ち込めている山、硫黄で表面が白くなった山など、雄大な自然が豊富な山です。

ぜひ韓国岳から、そんな雄大な霧島連峰を一望してみてください。