登山ガイドといえば、体育会系で屈強な体と精神を持っている人をイメージするのではないでしょうか。
秋江ガイドは、海が好きで、山には無縁な生活からガイドになり、笑顔で和やかな雰囲気がある女性登山ガイドです。
これまでの登山ガイドとは違った視点でインタビューをしました。
ガイドになったきっかけを教えて下さい
学生の時から海外に渡航する機会が多々あり、バックパッカーなどで旅ををすることが好きでした。
ヨーロッパを回った際にスイスのツェルマットやマッターホルンまで行ってハイキングなどをしていました。
その時に、現地ガイドの人が格好良く、憧れの眼差しで見ていたことを覚えています。(後にツェルマットで同じ仕事に就くことになります。)ある時、親友の結婚式に参加するとテーブルのメンバーが登山好きな仲間が集まっており、そこで誘われて日本の登山を始めたのがきっかけです。
丹沢や奥多摩などを行っていましたが、まだその時は観光気分でした。(笑)
ソロで富士山へ
様々な山に登っているうちに「富士山に登りたい」と思いはじめ、メンバーにアドバイスをもらいながらソロで行くことにしました。
意外とガイドの方でも富士山を避ける方がいる中で、富士山が楽しくてドハマリしたのが登山好きになったきっかけでしょうか。
それから当時は毎週富士山に登っていました(笑)
富士山になぜ取りつかれたのでしょう?
誕生日の前日に登って、山頂で誕生日を迎えるという事を一人でしてました。(笑)
当時は恋愛で悩んでいた時期でもあり、無心で登る、という行為に救われた気がします。
北アルプスってどうなんだろう
高さでは富士山が一番なのに、北アルプスってどうなんだろうと疑問に思っていました。
本や雑誌で北アルプスの事を調べているうちに、北アルプス行くのであれば槍ヶ岳だなと思って槍ヶ岳にしました。単純ですが、尖っている山が好きなんです。(笑)(マッターホルンもそうですよね。)初めての北アルプスは槍ヶ岳で、これもソロでいきました。
このときにはすでに登山の虜になってましたね。
ガイドになったのはイッテQのイモトさんがマッターホルンを登った事がきっかけ
山好きじゃない時からマッターホルンが一番好きでした。
あの風貌、格好良いですよね?!見るだけで惚れ惚れします。
そもそもマッターホルンは登れる山ということを知らなかったのですが、テレビでイモトさんが登っていらっしゃり、私も登りたいと思ったのがきっかけです。
雪山やクライミングの技術が必要ではないかと考え、雪山講習に参加したものの2、3年雪山の世界にはまだ入れず・・・理由は雪山の装備が高かったからです。笑
その後、マッターホルンに登りたい想いを諦めきれず、その雪山講習の際に紹介していただいたガイドさんがいて、その人に「マッターホルンに登りたい」と直談判しました。
それから、2年ぐらい雪山やクライミングの技術を習得して、マッターホルンに登ることができました。
実は雪山などを始めるまでにたくさん装備が必要で費用もかかる事を知り「これは私には無理かも…」と思いましたが、当時の関わって下さった方いわく熱意がすごかったらしく、様々装備を貸していただけることになったのです。それがなければ、ガイドどころか雪山やクライミングにも始めれてなかったので本当に感謝しています。
ガイドさんに教えて頂いた事で、恩返しではないですがガイド業を通じて誰かの役に立ちたい、山岳部出身ではないことや女性視点でこれまでと違ったサービスを提供できるのではないかと思いました。
よく女性の方に体力が不安という質問を受けるのですが秋江ガイドはどのようにされていましたか?
最初の頃からトレーニングとしてあえて荷物を多くして、登山をしていました。
いや、本当は私は元々荷物を減らせない体質なんです。苦笑それが体力作りには役立ちました。
辛さがあると続かないので、好きな山を見つけて、回数を多くして荷物も多くするのがトレーニングとしてはおすすめです。
最低月2回は行きたいところですが、日常の階段歩きからでも!まずは続けられることから始めましょう。
私の場合は普段から荷物が多く、バックパッカー時代は30kg背負っていました(笑)
もう腰が大変でしたね・・・・
これまで思い出に残ったガイド登山はありますか?
とにかくお客様が楽しんでくれたのが一番嬉しいですね。
昨年ですが、長い行程の山でリタイア者と2日目は別行程を歩くことになったことがありました。
このルート上にある山小屋で働いた経験もあり、私がその方と同行する事になりました。
とても気を遣うルートだったのですが、体力不足でリタイアされた方の気持ちと体力を考え、いかに無事に安全地帯へ連れて行くか、というとても気を遣う1日でした。
結果的に無事下山できましたが、ガイドのやりがいを感じた瞬間でした。
とにかくリタイア者の方が体力的にも精神的もつらいと思うので、そのあたりのケアを気をかけていました。
どれだけトレーニングや経験を積んでも、体調不良や不測の事態は起きてしまいます。
ガイドとしてその時できるのは、これで山は終わりではなく、また次があることを伝えてまた山に来てもらう事が大事だと思っています。
あとは天候不良の際や、危険地帯の通過、色々トラブルが起きた際に細心の注意を払わなければいけませんが、そういう時にお客様と心が一致団結した、と感じることがあります。
お客様と一体になって山を越えていく感覚は私はとても好きですね。
「ありがとう」と言われますが、登ったのはお客様自身。「こちらこそありがとうございます。」って思います。
そしてお客様も自分も山だけではなく、日常生活がある。
山行中も山のお話だけでなく、色々なお話ができたら嬉しいな、と考えています。
女性らしさ、女性を捨てない登山も企画したい
海外ですとツェルマット周辺が得意です(笑)あとは留学先のイタリアの山事情には詳しいです。
世界一好きな山はマッターホルンですね。
日本ですと富士山が一番好きで、今は富士山のガイドにも関わらせていただいています。
あとは、女性目線で行く登山企画を考えたいですね。
登山は決して男らしいアクティビティではなく、女性らしく楽しめるアクティビティでもあると思っています。
日焼けや美容などを絡めて女性として綺麗に登れる登山も開催したいと思っています。
秋江ガイドに依頼するには
ガイドHP、インスタグラム等で個人ガイド情報をチェックしていただければと思います!
公式ガイドHPの問い合わせフォーム、メールアドレス、または各SNSのメッセージからお問合せください。
10月14日(金)・15日(土)開催!「日向山~山頂のビーチを見に行こう!~」募集中です!
ガイド公式HPページ: https://hiromiakie.com/
日々の山日記(Instagram): https://www.instagram.com/hiromiakie/
Facebook : https://www.facebook.com/hiromi.akie
・日本山岳ガイド協会認定 登山ガイド・ステージⅡ
・総合旅程管理主任者
・上級救命講習修了
・コスメ・コンシェルジュ
・化粧品検定1級
・ジュエリー・コーディネーター
四季問わず、ガイディングを行う。
夏季はスイス・ツェルマットにてトレッキングガイド。
海外登山、ヨーロッパアルプス、特に留学先のイタリア事情に強い。
ヒマラヤ6000m峰に登頂他、マッターホルン、アイガー、モンブラン等、数々の山に登頂。
現在マッターホルンの5つのルートからの登頂にチャレンジ中!
世界一好きな山はマッターホルン!
10代の頃から1人で海外へ出る機会が多く、各国を旅する。
幼少期から海が大好きで、無類の島好き。
日本、海外共に、島の登山、海を眺めながらの登山、海沿いのクライミングが大好き。
10代から大の美容好きでもあり、登山を継続しながらも”綺麗”に、”美”も諦めずに、山に向き合っていきたいと考えている。
現在、国際マウンテンリーダー、通称IML取得にチャレンジ中!