【百の頂上に百の喜びあり】深田久弥 終焉の地・茅ヶ岳

山紹介

目次

茅ヶ岳って、どんな山?

茅ヶ岳頂上より望む南アルプス
名称茅ヶ岳(かやがたけ)
別名ニセ八ツ(甲府盆地から見た山容が八ヶ岳に似ているため)
標高1,704m
所在地山梨県北杜市・甲斐市
山系奥秩父山系(奥秩父山塊)・前衛
種類・火山(複成火山)
・主に安山岩から成る。
備考・日本二百名山
・山梨百名山
・深田久弥(日本百名山を選定した人物)終焉の地
茅ヶ岳ってどんな山?

「茅ヶ岳(標高1,704m)」は、山梨県・奥秩父山地に位置する山です。

日本二百名山、山梨は百名山の一座に選定されています。金ヶ岳への縦走が楽しめ、手頃なハイキングコースとして人気があります。姿が八ヶ岳に似ているため、「ニセ八ツ」とも呼ばれます。山頂からは富士山をはじめ、北アルプス、南アルプス、奥秩父の山々や日本百名山の絶景を堪能できます。

また、「日本百名山」を選定した、かの有名な「深田久弥」の終焉の地として知られています。昭和46年(1970年)年3月21日、作家の深田久弥が、頂上直下で急逝したことで有名になりました。没後10年、地元で深田公園を造り、「百の頂に百の喜びあり」と刻んだ文学碑を建て、4月下旬は「深田祭」を催しています。


オススメコース

茅ヶ岳登山ルートとバス停位置(出典:山梨峡北交通 HP)

オススメの登山コースは、以下の3コースです!


  • 韮崎市作成 茅ヶ岳トレッキングマップ(PDF)

表面裏面


深田公園コース(メインルート)

深田久弥氏終焉の地

深田ファンにお奨めのコースです。

登山道をしばらく行くと女沢で、しだいに谷間に入ります。 
巨岩、女岩(現在通行止のため迂回路あり)に出ると、ここからやや急坂になります。 
途中振り返って富士山が姿を現せば、山頂までもう一息。頂上では360度の大パノラマが待っています!

コース概要

体力レベル★★☆☆
コースタイム通りに行動ができる
技術レベル★★☆☆
・登山装備
・読図能力があることが望ましい
登山道の状況・登山道や標識が不明瞭な場合がある
・一部に急な登下降、岩場
・転落・滑落事故につながる場所
コースタイム上り:約2時間30分 下り:約1時間40分
距離約6.3km(往復)
最大標高差約773m
山小屋なし
水場登山口
トイレ登山口
深田公園コース概要
ルート図(作成:ヤマケイオンライン)
高低図(作成:ヤマケイオンライン)

登山口へのアクセス

深田記念公園

深田記念公園の小高い場所にある石碑には「百の頂に百の喜びあり」と彫られており、その前から茅ヶ岳を眺めることができます。

登山口深田記念公園
住所山梨県韮崎市穂坂町柳平2158-3
問い合わせ韮崎市 産業観光課 商工観光担当
0551-22-1111
所在地

  • バス
便名乗車地降車地所要時間料金
韮崎深田公園線
(1日2便・事前に要確認)
JR中央本線
韮崎駅
深田記念公園約20分510円
バス

山梨峡北交通(0551-42-2343)


  • タクシー
乗車地所要時間料金
JR中央本線
韮崎駅
約15分約3,900円
タクシー

須玉三共タクシー(0120-372-328)


  • マイカー

・休日は早朝から満車になることが多いで、余裕をもった計画を立てましょう。
・通行の妨げになるので、路上駐車はやめましょう。

最寄りIC中央自動車道「韮崎IC」
所要時間約15分
駐車場深田記念公園
約30台(無料)
マイカー

登山道

深田記念公園_公衆トイレあり
深田記念公園_休日は早朝から満車になることが多いで、余裕をもった計画を立てましょう
深田記念公園から15分ほどで林道へ。ここから男坂・女坂への分岐になります(写真は女坂入口)。
女岩までなだらかな道が続きます
女岩直下のルートは落石のため通行止。標識右に迂回路があります
女岩から急な登りになります
所々標識が打ち付けられています
頂上直下にある深田久弥終焉の地
頂上全景
頂上の南に見える富士山
方位盤と富士山
富士は日本一の山〜〽︎
頂上から西に見える、南アルプスの山々
甲斐駒ヶ岳、仙丈ケ岳、鳳凰三山(南アルプス)
下山は男坂(女坂よりも急な登山道)へ
分岐では立ち止まって地図を確認しよう
里山のような落葉樹林をゆく
男坂を深田記念公園へ
下山も油断しないで歩きましょう
男坂入口。林道を歩いて再び登山道へ入り、深田記念公園へ

ふれあいの里(PICA八ヶ岳明野)コース

茅ヶ岳登山口(金ヶ岳経由)

金ヶ岳を経由して茅ヶ岳へ登るコースです。

ふれあいの里から林道を横断し、茅ヶ岳(金ヶ岳)登山道入口へ。尾根を登って行くと、金ヶ岳山頂手前に岩場があり注意が必要です。岩場を抜ければ、八ヶ岳、茅ヶ岳山頂、富士山、甲府盆地などの眺望が広がります。 

コース概要

体力レベル★★☆☆
コースタイム通りに行動ができる
技術レベル★★☆☆
・登山装備
・読図能力があることが望ましい
登山道の状況・登山道や標識が不明瞭な場合がある
・一部に急な登下降、岩場
・転落・滑落事故につながる場所
コースタイム上り:約3時間10分 下り:約1時間50分
距離約10.1km(往復)
最大標高差約1,105m
山小屋なし
水場登山口
トイレ登山口
ふれあいの里コース概要
ルート図(作成:ヤマケイオンライン)
高低図(作成:ヤマケイオンライン)

登山口へのアクセス

PICA八ヶ岳明野より道しるべに従い進んで行くと、金ヶ岳登山道入口があります。

自然にふれあう楽しみが一杯!
パークゴルフやドッグラン、バーベキュー広場もあります。

登山口明野ふれあいの里(PICA八ヶ岳明野)(標高1,000m)
住所山梨県北杜市明野町浅尾5260-5
問い合わせPICA八ヶ岳明野 公式HP
0551-25-4451
所在地

  • バス
便名乗車地降車地所要時間料金
茅ヶ岳・みずがき田園バス
(事前に要確認)
JR中央本線
韮崎駅
茅ヶ岳(金ヶ岳)登山道入口約25分750円
バス

山梨峡北交通 バス時刻表

・バス停から徒歩 約20分(約2km)で登山口。
・バスは冬季運休となります。バスの時刻表、運行状況を必ずご確認ください。


  • タクシー
乗車地所要時間料金
JR中央本線
韮崎駅
約25分約5,200円
タクシー

須玉三共タクシー(0120-372-328)


  • マイカー

・休日は早朝から満車になることが多いで、余裕をもった計画を立てましょう。
・通行の妨げになるので、路上駐車はやめましょう。

最寄りIC中央自動車道「須玉IC」
所要時間約20分
駐車場キャンプ場手前未舗装の駐車スペース
約20台(無料)
マイカー

観音峠口コース

観音峠口からの登山口

観音峠から茅ヶ岳へ登るコースです。

甲斐市清川地区の最北部にある観音峠から、尾根道を辿るコースになります。 
途中の分岐点で、茅ヶ岳と金ヶ岳への道に分かれます。登山道は変化に富んでおり、登りごたえがあります。 

コース概要

体力レベル★★☆☆
コースタイム通りに行動ができる
技術レベル★★☆☆
・登山装備
・読図能力があることが望ましい
登山道の状況・登山道や標識が不明瞭な場合がある
・一部に急な登下降、岩場
・転落・滑落事故につながる場所
コースタイム上り:約2時間40分 下り:約2時間20分
距離約5.2km(往復)
最大標高差約812m
山小屋なし
水場なし
トイレなし
観音峠口コース概要
ルート図(作成:ヤマケイオンライン)
高低図(作成:ヤマケイオンライン)

登山口へのアクセス

観音峠(手前の路肩が駐車場)

峠までの林道は全線舗装されています。

登山口観音峠(標高1,395m)
住所山梨県北杜市須玉町江草
所在地

  • バス
    なし

  • マイカー

・休日は早朝から満車になることが多いで、余裕をもった計画を立てましょう。
・通行の妨げになるので、路上駐車はやめましょう。

最寄りIC中央自動車道「須玉IC」
所要時間約1時間
駐車場林道路肩の未舗装の駐車スペース
約5台(無料)
マイカー

登山道

観音峠口より茅ヶ岳へ

無事に帰るまでが登山です!

今日、老若男女を問わず、多くの人が登山を楽しむようになりました。
しかし、その反面、遭難事故の発生率も増加の一途を辿っています。

登山で大切なのは、登頂することよりも無事に帰ってくることです。
頂上はゴールでも折り返し地点でもありません。帰宅してはじめて「登山」が終了します。
 
登山では容易に「リタイア」ができず、自分の足で下山しなければなりません。
下山は次の登山への準備であり、助走でもあるのです

備えあれば憂いなし!

  • 紹介したコースは、登山経験や体力、天候などによっても難易度が変化します。
    自身の体力に合わせた、無理のない計画で登山を楽しみましょう
  • 早く出発し、暗くなる前に下山する「早出早着」が登山の基本。
  • 出発前に登山道の状況や交通アクセスなどの最新情報を確認
  • もしもに備え、山岳保険への加入登山届は必ず提出
  • 地図・コンパス(方位磁針)、ヘッドランプツェルト(簡易テント)は登山の三種の神器
  • 日帰り、初心者向きでも油断せず、十分な登山装備で入山。
    ザック、登山靴、雨具、防寒具、速乾性の衣類、行動食、非常食、水(最低1L)など。
  • 季節や場所を考慮し、歩きやすい服装を準備。
    時間帯によっても気温や湿度が変わるので、着脱しやすく、体温調節しやすい服装がオススメです。
  • クマの生息域ではクマ鈴の携行を。

登山を快適に楽しむために

  • 登山は自己責任が基本
    疲れたり体調が悪いときは、無理をせず引き返しましょう。
    行動中に天気が崩れそうな場合は引き返しましょう。事前に悪天候が予想される場合は、計画を中止する決断も必要です。
  • ストレッチで適度に体をほぐしてから、出発!
  • 焦らずゆっくり歩き、休憩は1時間に5〜10分程度で。
    長時間の休憩は冷えの原因になります。
  • 定期的に水分補給と行動食を
    渇きや空腹を感じる前に水分と食料を補給し、疲れを防ぎましょう。
  • 下りは膝や足首、腰に負担がかかります。油断せず、急斜面は歩幅を狭めて歩きましょう。
  • 分岐は素通りせず、立ち止まって地図を確認しましょう。
    「こっちだろう」などの思い込みでの行動が、遭難の最初の一歩です。
  • 出会った人に気遣いを
    誰もが気持ちよく長距離自然歩道を楽しめるよう、ハイカーや地元の人に配慮した行動を心掛け、挨拶を交わしましょう。

自然を大切に

  • 動植物を持ち帰らない。とって良いのは写真だけ。
  • ゴミは家まで持ち帰りましょう
  • 火の取り扱い注意!
    山火事の恐れなどがあるので、山では原則禁煙です。
  • ルートを外れない
    登山道から外れる、人の敷地、危険箇所などには入らないようにしましょう。

おわりに

「茅ヶ岳(標高1,704m)」は、山梨県・奥秩父山地に位置する山です。

日本二百名山、山梨は百名山の一座に選定されています。金ヶ岳への縦走が楽しめ、手頃なハイキングコースとして人気があります。姿が八ヶ岳に似ているため、「ニセ八ツ」とも呼ばれます。山頂からは富士山をはじめ、北アルプス、南アルプス、奥秩父の山々や日本百名山の絶景を堪能できます。

登山家、深田久弥氏が最後に見た風景、「茅ヶ岳」
彼の遺徳は、これからも語り継がれていくことでしょう。


参考HP