整った山容が見る者を惹きつける丹沢の山、大山。
登ると深い信仰心を感じながら山頂を目指せる味わい深い山は、麓の登山口から登るのが一般的ですが、実は駅から歩いて行くルートがあります。
今回は、小田急線秦野駅から歩いて登るコースをご紹介します。
大山とは
関東で多くの登山者が訪れる山域、丹沢。標高1,252mの大山は、丹沢の東方に位置する独立峰です。
遠方から見てもそれと分かるピラミダルな山容は、古くから山岳信仰の歴史が続くほどに美しく、現代ではその信仰の足跡を辿りながら登ることができ、アクセスも容易なことから、丹沢の中でも人気のある山頂です。
コースは東西南北にあり、登山者の力量に応じて、ノーマルコースからバリエーションまで多種多彩、何度登っても飽きることはありません。
大半のコースは大山のみを目指すピークハントですが、体力と時間があれば、同山域の塔ノ岳からの縦走、今回ご紹介する駅から歩いて目指すなど、辿るコースによって山頂の印象がガラリと変わる、丹沢の中でも特別な山です。
今回のおすすめコース
丹沢までの交通手段として知られる小田急線。その秦野駅から歩いて山頂を目指し、下山はヤビツ峠に降りるのが今回のコースです。
秦野市の里山として知られる弘法山をまず目指し、弘法登頂後はハイキング道が続きます。
かつて人の往来があった道を歩いていきながら、徐々に大山へ近づいていく感覚は、駅から歩くこのコースならではの興奮があります。
駅から自分の脚で登るという、文明の力より自分の力で登る割合が高いこのコース。辿り着いた山頂はとても感慨深く、達成感も大山の登山コースの中で随一です。
今回は夜スタートの明け方下山としていますが、早朝から登ることも可能です。
アクセスとトイレ
小田急線秦野駅へは、都心、小田原方面、湘南の藤沢などからのアクセスが良好です。
トイレは秦野駅・弘法山周辺・大山・ヤビツ峠にあります。
行程
コースタイム | 体力レベル | 技術レベル |
6時間55分 | ★★★☆ | ★★☆☆ |
秦野駅をスタートし、弘法山へ向けて歩き出します。
川沿いを進みます。
登山口。
暗いのでヘッドライト必須です。
広場にある展望台
素敵な夜景です。
展望台から歩を進めると、同じく展望がある弘法山山頂。大山に向けての足慣らしが終わります。
先は長いです。
道中にある御夜燈。明治末期まで点灯し、峠越えの安全のために建てられていたそうです。
現在のものは地元の方々により復元されたものです。
ここまで幾つかの山頂を通過してきました。
高取山山頂。見えている山頂が恐らく大山。まだまだ遠いです。
少し明るくなってきました。
視界がクリアになりました。ようやく足元を気にせず歩けます。
歩きやすい登山道です。
阿夫利神社下社との分岐。見慣れた場所です。
大山山頂までの終盤戦です。
三ノ塔と富士山。
ここまで来ればあと少し。
鳥居をくぐって。
山頂到着です。
いっぱい歩いてきた甲斐がありました。
下山は山頂から来た道を分岐点まで戻り、ヤビツ峠方面へ向かいます。
ヤビツ峠レストハウス。
ヤビツ峠に下山。ここからバスで秦野駅まで戻りました。
※ヤビツ峠発のバスは本数が少ないので、事前に調べて計画を立てるか、ヤビツ峠からさらに下り、蓑毛バス停まで行けば便が豊富にあります。
駅から登る大山で感動を味わおう
いかがでしたか。
道という人の歴史が作り出したコースを辿りながら登る大山は、数あるコースの中でも大きな感動を味わえるおすすめのコースです。
人気の山で、何度も登っている方も沢山いるかと思います。
いつもの大山登山に飽きてきたら、このコースを登ってみてください。大山とそこに繋がる道の魅力を感じられますよ。