【難易度別】登山テント泊におすすめのテント場を紹介

登山キャンプ・テント泊

登山者であればテント装備を持った登山者やテント場で自然を堪能してる登山者を見ると自分もいつか挑戦したいと思うことが多いと思います。

テント場と言っても形式は様々で難易度も異なるので、おすすめのテント場と合わせて紹介したいと思います。

目次

登山口型(テント泊未経験者、初心者向け)

登山口型は登山口付近にあり、1日目は殆ど歩かない事が多く雨風もベースキャンプ型や稜線型と比べて穏やかなため、荷物が持てるのか心配、ちゃんとテントを立てられるのか心配なテント泊未経験者におすすめなフィールドです。

また登山口ということもあり、売店、水場、お風呂などが提供されている場合もあります。

[北アルプス]小梨平キャンプ場・徳沢キャンプ場

小梨平キャンプ場は上高地バスターミナルを降りて20分ほどで到着し、梓川(あずさがわ)沿いにテント場があります。
穂高連峰を見ながら過ごす時間は最高で、翌日は焼岳や蝶ヶ岳を目指すことができます。

上高地バスターミナルから2時間ほど歩きますが、徳沢キャンプ場も芝生で人気のあるキャンプ場です。

小梨平キャンプ場

  • 行動時間(休憩なし):上高地バスターミナルから20分程度
  • 目指せる山:焼岳、蝶ヶ岳
  • お風呂:有り
  • 水場:有り

徳沢キャンプ場

  • 行動時間(休憩なし):上高地バスターミナルから2時間程度
  • 目指せる山:蝶ヶ岳、槍ヶ岳(日帰りは難易度高)
  • お風呂:あり(小屋宿泊者のみ)
  • 水場:あり

[尾瀬]見晴らしキャンプ場

尾瀬にある見晴らしキャンプ場は多くの山小屋が集まっており、尾瀬と燧ヶ岳や至仏山が見渡す事ができ最高のロケーションです。

鳩待峠からは3時間ほどかかりますが、殆ど木道なため「もう少しテント泊の練習したい」という方にはおすすめです。
テント泊未経験で不安な場合は鳩待峠から1時間ほどにある山ノ鼻でもテント場があります。

  • 行動時間(休憩なし):3時間程度
  • 目指せる山:至仏山、燧ヶ岳
  • お風呂:見晴らしキャンプ場のひうち小屋にあり
  • 水場:有り

[奥秩父]廻り目平キャンプ場

金峰山のベースキャンプとしても利用される事が多いのが廻り目平キャンプ場で、非常に整備されており登山者以外にも家族でのキャンプ利用者が多く、キャンプ場からの金峰山は日本のヨセミテと言われるほどです。

テントの試し張りにも最適でしょう。

  • 行動時間(休憩なし):車で入ることができます
  • 目指せる山:金峰山
  • お風呂:あり
  • 水場:有り

ベースキャンプ型(テント泊のステップアップ、健脚者向け)

ベースキャンプ型は山頂の手前にある事が多く、標高も比較的高めに位置するためより自然に近づいたキャンプ場です。

標高が高くなるため、お風呂(温泉)は基本的になく、登山口型よりも気温が低く、水場も無いケースがあります。

街の光も届きづらくなるためベースキャンプ地から見る星は別格です。

テント泊のステップアップにも利用しやすく、山頂に向かう際は荷物をテント場に置いていくことで軽量化し縦走するといったこともできます。

[中央アルプス]宝剣山荘(頂上山荘)

木曽駒ヶ岳にある宝剣山荘が運営する頂上山荘はロープウェイで標高2600mにある千畳敷まで一気にあがる事ができます。
短時間で2600mまで上がるため高山病が出る方も少なくないので、千畳敷に付いたら30分以上は休むと良いでしょう。

頂上山荘からは30分ほどで木曽駒ヶ岳頂上に到着するためご来光や星の撮影にも最適なテント場です。

  • 行動時間(休憩なし):2時間程度
  • 目指せる山:木曽駒ヶ岳、宝剣岳
  • 水場:なし(小屋で購入可能)

[北アルプス]雷鳥沢キャンプ場

雷鳥沢キャンプ場は登山者以外でも利用される事が多く、立山の室堂から30分の位置にありミクリガ池、日帰り温泉、地獄谷、黒部ダムなど観光名所も多くコスパも高いテント場ではないでしょうか。

剱岳を目指す場合は剱沢キャンプ場を利用したほうが近くで便利でしょう。

  • 行動時間(休憩なし):2時間程度
  • 目指せる山:立山三山(雄山、大汝山、富士ノ折立)、剱岳(熟練者向け)
  • 水場:沢(煮沸や濾過が必要)

[北アルプス]西穂山荘

新穂高ロープウェイを利用することで一気に2000m付近まで標高を上げる事ができ、西穂高岳を目指す人の玄関口となっています。

ロープウェイを降りると西穂山荘まで1.5時間登りが続きます。西穂山荘のテント場は広くないため早めに到着しましょう。

西穂高岳は熟練者向けとなるものの、丸山までは登山初心者でも向かうことができるでしょう。
丸山から先にある独標は本格的な岩登りになるため充分な装備と経験が必要になります。

  • 行動時間(休憩なし):1.5時間程度
  • 目指せる山:西穂高岳(熟練者向け)
  • 水場:なし(小屋で購入可能)

[北アルプス]涸沢

登山好きであれば涸沢に張られた色とりどりのテントの写真を見たことがあるのではないでしょうか?

涸沢は岩稜帯のテント場で寝心地の良い場所を探すのに一苦労するのですが、涸沢から見る穂高連峰は圧巻で天候がよければモルゲンロート、アーベントロートと山脈に照らし出される夕日を見ることができます。

上高地からは殆ど登りはないものの、15kmほど距離があるため体力に自身が無い方は徳沢キャンプ場などで一泊してから涸沢に行く工程も検討してください。

  • 行動時間(休憩なし):6.5時間程度
  • 目指せる山:奥穂高岳、北穂高岳
  • 水場:あり

[四国]西島キャンプ場・一ノ森ヒュッテ前

西島キャンプ場は百名山でもある四国の剣山(つるぎさん)の麓にあるキャンプ場です。西島キャンプ場は芝生でリフトを使えば徒歩0分でテント場に到着する事ができるので、当日そのまま剣山に登りベースキャンプでゆっくり過ごすなど贅沢な登山が可能です。

  • 行動時間(休憩なし):リフトを使えば実質0分
  • 目指せる山:剣山
  • 水場:あり

[九州]坊がつるキャンプ場

坊がつるキャンプ場は法華院温泉の麓にあり、芝生の上にテントを張ることができ非常に快適なテント場です。

長者原ビジターセンターにあるくじゅう登山口から2時間程度ですが、登りはきつくなく樹林帯、草原、火山まで様々な景色を見せてくれる貴重な山で誰もが一度は行きたいテント場でしょう。

テント場の方も法華院温泉を利用することができます。

  • 行動時間(休憩なし):2時間程度
  • 目指せる山:三俣山、星生山
  • 水場:あり

[八ヶ岳]黒百合ヒュッテ

八ヶ岳の山小屋でも人気の高い黒百合ヒュッテの目の前にもテント場があり、黒百合ヒュッテの贅沢な食事もいただく事ができます。

すのこが準備されており、地面に寝ることが始めての方も安心してテントを張ることができます。くぼちにあるため、眺望はよくないですが天狗の奥庭まで登ると天狗岳や北アルプスを見た渡す事ができます。

  • 行動時間(休憩なし):2時間程度
  • 目指せる山:天狗岳、にゅう、中山展望台
  • 水場:なし(小屋で購入可能)

[八ヶ岳]赤岳鉱泉・行者小屋

赤岳鉱泉はその名の通り温泉(期間限定)に入ることができる山小屋の1つで、八ヶ岳は温泉に入浴できる山小屋が多くあるので温泉だけでも楽しめる山でもあります。

眺望はありませんが、赤岳鉱泉ではテント場の方も夕食をいただけるなどイタレリツクセリな小屋です。

  • 行動時間(休憩なし):美濃戸口から3時間程度
  • 目指せる山:硫黄岳、赤岳・阿弥陀岳(登山経験者向け、ヘルメット推奨)
  • 水場:あり

[秩父]富士見平小屋

金峰山、瑞牆山と両方とも百名山の山でその麓にあるのが富士見平小屋のテント場です。

天然キノコうどんが名物なので是非お召し上がりください。

  • 行動時間(休憩なし):瑞牆山荘から1時間程度
  • 目指せる山:瑞牆山、金峰山
  • 水場:あり

[奥多摩]三条の湯

東京の最高峰でもある雲取山をベースキャンプとしては遠回りになるのですが、三条の湯は温泉も水場もありテント場としては贅沢な場所です。

三条の湯は小屋の雰囲気もよくコアなファンも多くいるので都内の登山者は是非行きたいですね。

鴨沢から登る登山者が多いと思いますが、七ツ石小屋でもテント泊が可能です。

  • 行動時間(休憩なし):サオラ峠から5時間程度
  • 目指せる山:雲取山
  • 水場:あり

[北アルプス]剱沢キャンプ場

剱岳が目の前に広がるキャンプ場で、剱岳のベースキャンプとしても利用される事が多い場所です。

剱岳までは片道3時間30分ですが、別山、大汝山、雄山と縦走する事もできます。

  • 行動時間(休憩なし):室堂から3時間30分
  • 目指せる山:剱岳、立山三山
  • 水場:沢(煮沸や濾過が必要)

稜線型(テント泊のステップアップ、経験者向け)

稜線型は山頂付近や尾根にあり、登山者が最も憧れるテント泊ではないでしょうか。そこからの景色は言葉で表現することが難しいほど美しく魅了させられるでしょう。

山頂付近までテント装備を担ぎ上げる必要があるため体力が最も必要となり、稜線でのテント泊は風も強く気温の変化も大きいので上級者向けの工程となる事が多いです。

[北アルプス]燕岳

北アルプスの女王と言われる燕岳の稜線でのテント泊は槍ヶ岳も眺めることができます。

  • 行動時間(休憩なし):サオラ峠から5時間程度
  • 目指せる山:燕岳、大天井岳
  • 水場:なし(小屋で購入可能)

[北アルプス]槍ヶ岳・殺生ヒュッテ

標高3000m近くにある槍ヶ岳のテント場は1日で登るには勇気のいる工程ですが、槍ヶ岳を目の前にするテント場は圧巻ながらも目下に広がる街とのコラボレーションはここでしか味わえないでしょう。

区画整理されているため先着順となり、満員の場合は殺生ヒュッテまで降りる必要があります。

  • 行動時間(休憩なし):上高地バスターミナルから10時間程度
  • 目指せる山:燕岳、大天井岳
  • 水場:なし(小屋で購入可能)

[北アルプス]蝶ヶ岳

蝶ヶ岳は常念岳、槍ヶ岳、穂高連峰の眺めがよいテント場です。

4.5時間とそこまで長くない工程ですが、殆どが樹林帯で登り続きとなります。

  • 行動時間(休憩なし):三股から4.5時間程度
  • 目指せる山:蝶ヶ岳、常念岳
  • 水場:なし(小屋で購入可能)

[北アルプス]白馬大池

白馬大池はロープウェイで栂池自然園まで登ることができます。

栂池自然園からは木道、岩場、樹林帯とバリエーション豊かな登山道が続きますが登りは厳しくありません。

白馬岳までは距離はありますが、小蓮華山までは行きやすく小蓮華山から見る日本海や白馬岳は一見の価値があるので小蓮華山を目標にしてもいいと思います。

  • 行動時間(休憩なし):栂池自然園から3.5時間程度
  • 目指せる山:白馬岳、小蓮華山
  • 水場:なし(小屋で購入可能)

[南アルプス]北岳山荘・北岳肩の小屋

北岳は富士山の次に標高の高い山で山頂の両肩に山小屋がある珍しい場所で、両方ともにテント場があり北岳の麓から絶景をみる事ができます。

北アルプスよりもテント場の距離が遠くないためテント泊の縦走にもおすすめです。

  • 行動時間(休憩なし):広河原から6.5時間程度
  • 目指せる山:間ノ岳、農鳥岳
  • 水場:なし(小屋で購入可能)

[鈴鹿]イブネ

イブネは知る人ぞ知るテントスポットで苔の上で寝るのはベッド以上の寝心地があります。

標高は1000m程度と決して高くはなく、登りやすいのですが鈴鹿山脈は山深く工程が長くなります。

  • 行動時間(休憩なし):武平峠から4.5時間程度
  • 目指せる山:雨乞岳、御在所岳
  • 水場:なし

[北アルプス]五色ヶ原

五色ヶ原は剱岳とは逆方向にある台地で、眺望も良く高山植物や残雪と池塘が多くあり天空の花園と言われることもあります。

厳しい岩登りなどはコース上に殆どないものの、室堂から五色ヶ原までは山小屋がなくアップダウンも多いためコースタイム以上の険しさを感じることもあるでしょう。

五色ヶ原から目指せる山は多くないものの、天空の花園からみる剱岳は圧巻です。

  • 行動時間(休憩なし):室堂から5時間
  • 目指せる山:鳶山(とんびやま)、薬師岳
  • 水場:沢(煮沸や濾過が必要)

まとめ

いかがでしょうか?行きたいテント場を見つける事はできましたか?

これ以外にも様々なテント場が多くあるので是非、地図を見ながら探してみてください!

コロナ禍のためテント場でも予約が必要なケースも多いため事前に確認してから計画しましょう。