【百名山・蓼科山】蓼科山ロープウェイからスズラン峠への登山コース紹介

山紹介

蓼科(たてしな)山は、八ヶ岳連峰の北側に隣接する標高2,531mの山岳で、円錐形の山容が特徴的な日本百名山の一座となります。

ここでは、山麓と中腹を結ぶ「蓼科牧場ゴンドラリフト」の山頂駅(御泉水自然園)から「七合目登山口」を経由し、山頂からは「スズラン峠」へと下山する蓼科登山のコースを紹介します。

目次

アクセス

マイカー

  • 【七合目駐車場】中央自動車道、諏訪ICより国道152号経由で約34㎞
  • 【女神湖駐車場(蓼科牧場ゴンドラリフト)】中央自動車道、諏訪ICより国道152号経由で約27㎞
  • 【スズラン峠駐車場】中央自動車道、諏訪ICよりビーナスライン経由で約25㎞

電車・バス

  • 公式サイトリンク】:蓼科牧場ゴンドラリフトを利用する場合は、公共交通でもアクセスが可能です。

周辺施設

  • トイレ:蓼科牧場ゴンドラリフト山頂駅、七合目駐車場にあり
  • コンビニエンスストア:登山口最寄りの店舗は白樺湖畔ですが、日中のみの営業になるため要注意

コース紹介

山頂駅(御泉水自然園)~七合目登山口~蓼科山荘

ゴンドラリフトの山頂駅は標高約1,800mにあり、朝は冷たい空気に包まれます。

駅周辺には広大な御泉水自然園のほか、目指す蓼科山頂の姿を木々の合間から拝むことができます。

登山口はゴンドラリフトの隣にあります。

出発して20分ほどは整備された遊歩道となります。カラマツ林を始め、トリカブトなどの植物も見られます。

山岳道路を渡ると七合目駐車場に到着です。マイカーの場合、ここまで直接アプローチすることもできます。

駐車場脇の鳥居をくぐり、いよいよ登山道に入っていきます。標高は約1,900mです。

標高約2,000mの「馬返し」まではダラダラとシラビソ林の中を進んでいきます。

足元には比較的大きな石が転がっており、ソールの柔らかい靴では厳しい登山になるかと思います。

「馬返し」を過ぎると徐々に傾斜がきつくなってきます。

ここからの1時間強、標高差で約350m先の「蓼科山荘(将軍平)」を目指しての本格的な登りがスタートです。

「天狗の露地」まで来ると、蓼科山荘までの標高差は約150mとなります。

登山道には流木や岩も見られ、少々荒れた雰囲気となっています。

下山時は転倒に注意する必要があります。ストックなどの補助があると安心です。

七合目駐車場から1時間半ほど登ってきました。

視界が開けると、一息つくことのできる「蓼科山荘(将軍平)」に到着となります。

蓼科山山頂へ

さて、十分な休憩のち蓼科山山頂を目指して出発です。山頂付近は森林限界上の厳しい自然環境になります。

取材日は9月中旬ですが、ところどころに秋の訪れを感じられます。

蓼科山荘を出発すると、標高差が約200mある山頂までの急登がふたたび始まります。

大きな岩が積み重なる道を進みます。補助のクサリが設置されている場所もあり、時折手を使った三点支持が必要となります。

バランスを上手く取りながら、岩にペイントされた矢印に沿って登ります。

岩の間に足を挟まないように注意が必要です。

山頂直下で、この岩稜ゾーンもようやく終了となります。

登山道脇に視界を移すと、紅葉が進んでいるのがよくわかります。

蓼科山頂ヒュッテの姿が見えると、間もなく山頂に到着です。

山頂は大きな溶岩で作られた平坦地となります。今日はガスが濃い日となりますが、特に視界が悪い時のルートロスには気を付けたいところです。

山頂には蓼科神社の奥宮も鎮座しています。

山頂からスズラン峠(女乃神茶屋)への下山

山頂をしばらくブラついたのち、入山口とは異なる「スズラン峠(女乃神茶屋)」方面に向けて下山を開始します。

下山口は蓼科山頂ヒュッテの横から続いています。

山頂から標高差で100m弱(標高2,450m付近)ほどは、将軍平からの登山道同様大きな岩が折り重なる道となります。

滑らないよう、所々手を使いながら、ゆっくり丁寧に歩みを進めていきます。

15分ほど岩稜エリアを下ると、間もなく樹林帯へと入っていきます。

樹林帯に入ると、大きな岩が続く登山道は終わりとなりますが、次はザレ気味の急な坂が待っています。

ここはストックなどの装備があると、強い味方になることでしょう。

山頂から1時間弱下ると、傾斜の緩い樹林帯「幸徳平」に差し掛かります。

下山路の半ばになるため、くだり後半に向けた小休止をしておきたいところです。

平坦地を過ぎると、再び下りが始まります。

黄葉し始めているカラマツ林の間を縫って、登山道はぐんぐんと高度を落としていきます。

車道を走る車の音が聞こえるようになると、間もなく下山口の「スズラン峠(女乃神茶屋)」に到着です。

車一台の場合、入山・下山口が別となると少々煩雑ですが、グループ登山などで二台の車を確保することができれば、相乗りも含めて様々なコース取りをとることができます。

特に山岳地帯は公共交通機関や回送サービスが限定されるため、マイカーを工夫して利用することは登山の幅を広げてくれることでしょう。

登山口周辺の立寄りスポット

蓼科山周辺は、白樺湖や女神湖、蓼科高原を始めとした山岳保養地となっています。
立ち寄りスポットは多くありますので、下山後も有意義な時間を過ごすことができるでしょう。

おわりに

以上、北八ヶ岳エリアに隣接する百名山・蓼科山の登山コース紹介でした。

これから秋本番となりますが、皆様も万全な防寒対策で蓼科山を訪れてみてはいかがでしょうか。