【日帰り登山】菰釣山:道の駅から登る西丹沢の名峰

関東甲信

関東近郊で知られる山域で、年間を通して多くの登山者が訪れるエリアが、丹沢です。

アクセスの良い表丹沢エリアや、山域の持つ山深さを体感できる西丹沢エリアなど、魅力的な山々が点在しています。静かな山登りが楽しめる西丹沢エリアから、知る人ぞ知る名峰、菰釣山(こもつるしやま)をご紹介します。

菰釣山とは

甲相国境尾根の稜線

標高1,379m、山梨県と神奈川県の県境を通る甲相国境尾根上にあるのが、菰釣山です。

甲相国境尾根は丹沢の中でも高峰の大室山から、丹沢西部に位置する三国山を繋ぐ尾根であり、丹沢の原生林とその中に佇み、歴史あるピークが連なっています。

菰釣山は、木々に囲まれた山頂が多い甲相国境尾根上の中では、富士山が望める静かな山頂をはじめ、周辺にある避難小屋、沢を経て歩くコースから他のピークを経て登頂する周回コースなど、頂上だけではなく山登り全体をマイペースに楽しめるのが特徴です。

コースは幾つかあり、今回ご紹介する道の駅どうしから登る日帰り登山のプラン・また東西いずれかからスタートし、避難小屋泊を想定した1泊2日の大縦走プランなど、多彩な山行計画が立てられます。

塔ノ岳・鍋割山・大山といった丹沢の中でも有名な山々と比較するとその名を知る人は少なく、アクセスはマイカーが便利ということもあり登山者数は少ない印象です。そのため丹沢の自然を色濃く残し、山に溶け込む幸福感を得ることができるのも菰釣山の魅力で、眺望だけではない数多くの山の醍醐味に触れたい方におすすめしたい山です。

今回のおすすめコース

今回は道の駅どうしからスタートし、沢沿いを歩いて稜線に上がり、菰釣避難小屋を経て山頂に至るコースをご紹介します。

序盤は道の駅どうしから沢沿いを歩き、甲相国境尾根の稜線を目指します。

緩やかに標高を上げていくので、足慣らしをしながら登ることができて脚の負担も少ない区間です。

徐々に自然に分け入って景色が変わっていく感覚はとても気持ち良く、山に来たんだという高揚感が全身を満たします。

沢から離れると稜線へ向けて急勾配の谷を登っていき、少し苦労するポイントです。ここを上がれば甲相国境尾根に至り、陽光と原生林が調和した稜線歩きというご褒美区間に入ります。

山に溶け込んだ菰釣避難小屋を過ぎて30分ほど歩けば、菰釣山山頂です。

山頂は広くありませんが、富士山の眺望があり、西丹沢の趣ある雰囲気を感じるのに最適な空間です。

ゆっくり休んで菰釣山の山頂を楽しみましょう。

アクセスとトイレ

登山口である道の駅どうしまでのアクセスは、そばに中山バス停がありますが本数が非常に少ないため、マイカーが基本となります。山梨県の西側と神奈川県の東側、いずれかからのアクセスとなりますが、見通しの悪いところもあるので、安全運転で行きましょう。

トイレは道の駅どうしにあり、途中の避難小屋にトイレはないので、出発時に済ませておくのが良いです。

行程

コースタイム体力レベル技術レベル
5時間13分★★☆☆★★☆☆
Yamarii登山グレーディング

道の駅どうしからスタート

のどかな風景に癒やされながら舗装路を行きます

途中、沢を横切る所がいくつかあります

登山道入口。ここから道が分かりづらい場所があるので、コースをしっかり確認します

沢を終えて谷を登ります。結構急です

稜線に上がりました。以降は気持ちの良い甲相国境尾根を行きます

途中の菰釣避難小屋

避難小屋を後にして先へ

頂上に到着です。小さな空間ですがベンチがあります。

富士山を眺めてのんびり休憩したら、来た道を下ります

菰釣山で丹沢の自然に浸ろう

いかがでしたか。丹沢西部に点在する山のひとつである菰釣山へは、沢から稜線へと至るコースで自然の多彩な姿を感じながら登ることができます。

帰りは道の駅どうしに立ち寄れば、地元の食材をはじめとした山旅のお土産も入手できて、満ち足りた気分で帰路につくことができます。

菰釣山に登って、丹沢の自然をぜひ満喫してください。