【自腹レビュー】モンベルの新しくなったアルパインサーモボトルを徹底解剖!

水筒・ボトル

目次

モンベルのアルパインサーモボトルが新しくなった

筆者撮影

登山用保温ボトルの人気商品であるモンベルの「アルパインサーモボトル」。

この商品が2023年FWシーズンから新しくリニューアルされました。

さらに山で使いやすくアップデートされたので、購入して実際に雪山で使って徹底検証してみます。

0.35L0.5L0.75L0.9L
価格4,180円4,400円5,280円5,720円
色展開4色4色3色2色
重量220g240g320g355g
保温効力スタート時:95℃
6時間後:74℃以上
スタート時:95℃
6時間後:78℃以上
スタート時:95℃
6時間後:80℃以上
スタート時:95℃
6時間後:81℃以上
品番1134166113416711341681134169
※保温効力は室温20℃±2℃の環境で測定

アルパインサーモボトルの進化したポイント2つ

さらなる軽量化を実現

筆者撮影

モンベルの「アルパインサーモボトル」は、さらに軽量なボトルに進化しました。

保温・保冷力はそのままに、底とフタ部分のラバーをなくすことで軽量化を実現しています。

これまでのモデルと比較してみましょう。

旧モデル新モデル重量の差
0.35L240g220g-20g
0.5L265g240g-25g
0.75L360g320g-40g
0.9L380g355g-25g

底部分のラバーはボトルを傷から守るためにありましたが、取りはずして軽量になりました。

底ラバーは別売りになっているので、傷が気になる方は取り付けられます。

またフタ部分のラバーは手袋をしたままでも、開閉しやすいように付いていたものです。

今回このラバーを取っ払ってフタの渕に溝をつけることで、軽量にしながら手袋をしたままでも操作しやすいようになっています。

普段使いしやすいカラーがラインアップ

筆者撮影

これまでの「アルパインサーモボトル」は全サイズに対してレッド、グレー、ステンレス、グリーンの4色展開でした。

グレーやステンレスは普段使いしやすい落ち付いた色目でしたが、レッドとグリーンに関しては発色の強い色で表面のギラツキもあり、普段使いはしにくかったです。

ですが今年のモデルでは深い落ち着いた色がラインアップされています。

レッドに関しては昨年モデルよりも表面のギラツキが少なくなり、普段使いでも使えそうな色です。

アウトドアシーンだけでなく普段使いもしやすいような色になっているので、幅広い場面で使えます。

アルパインサーモボトルの保温・保冷力の秘密は?

真空2層構造で熱を逃がさない

出典:モンベル(モンベル | オンラインショップ | アルパイン サーモボトル 0.5L (montbell.jp))

モンベルの「アルパインサーモボトル」はステンレス鋼の2層構造になっています。

外部と内部ステンレス鋼の間が真空になっているため、外部の冷気を入れにくく、内部の熱を放熱しにくい構造です。

さらに内部のステンレス鋼には反射加工が施されています。

内部の熱を反射して内側に留めてくれるので、この部分でも放熱を防いでくれます。

加えて内部と外部で異なる素材のステンレス鋼を使っているのもポイントです。

内部に使っているステンレス鋼は、耐食性に優れます。

サビに強い素材なので安心して長く使えるんです。

内栓からの放熱も防ぐ

出典:モンベル(モンベル | オンラインショップ | アルパイン サーモボトル 0.5L (montbell.jp))

「アルパインサーモボトル」の内栓の中には断熱材が使われています。

断熱材があることで、内栓からの放熱も防いでくれるんです。

モンベルがテストした上記データによると、熱湯を注いで5分後でも内栓の表面温度が上がっておらず、放熱されていなことが分かります。

あらゆる部分からの放熱や冷気の侵入を防いで、保温効果を上げているんです。

アルパインサーモボトルの気になる点

筆者撮影

「アルパインサーモボトル」は正直、洗いにくいです。

お湯や水が注水しやすく、かつ熱が逃げにくいギリギリの口径サイズで設計されています。

そのため一般的な水筒やタンブラーに比べると、口のサイズは小さいです。

普通の食器洗い用スポンジはまず入りませんし、ボトルが洗えるような柄付きのスポンジでも物によっては入りません。

「アルパインサーモボトル」を洗う場合は、ペットボトル洗浄用の細いブラシでないと洗いにくいです。

アルパインサーモボトルの保温力を雪山で使って検証

筆者撮影

「アルパインサーモボトル」の保温力を雪山で使って実際に検証してきました。

比較対象として筆者が普段使いしているスターバックスの保温・保冷ボトルも併せてテストします。

両方のボトルに沸騰しているお湯を入れて、スタートしました。

登山口の気温は4℃で、少し標高を上げて気温0℃のところでまず測定してみます。

沸騰したお湯を入れてから、4時間経過しています。

筆者撮影

スターバックスの保温ボトルは40℃です。

まだ温かく、身体を温めるには飲みやすく丁度良い温度です。

筆者撮影

50℃までしか計測できない温度計だったため正確な温度は不明ですが、モンベルの「アルパインサーモボトル」は50℃以上あります。

飲んでみてもかなり熱く、時間をかけて冷ましながら飲まないと飲めないほどでした。

この時点で保温力の差を感じます。

筆者撮影

続いて山頂で測定しました。

気温は-4℃、沸騰したお湯を入れてから6時間経過しています。

スターバックスのボトルは38.5℃と、2時間前に比べて若干冷えています。

飲んでみたところ、体感的な温度の差は2時間前と比べて感じられませんでした。

筆者撮影

モンベルの「アルパインサーモボトル」は-4℃下でも50℃以上の温度があります。

飲んでみた感じも2時間前と変わりないように感じました。

カップラーメンを調理したところ問題なく出来上がりましたが、ぬるい印象はあります。

筆者撮影

24時間後にも計測してみました。

室温10℃ぐらいの部屋に一晩ボトルを置いて、測定しています。

スターバックスのボトルは約19℃と20℃を切っています。

飲んでみても水道水よりはマシですが、それでも冷たいです。

筆者撮影

モンベルの「アルパインサーモボトル」は、約25℃です。

さすがに冷めてしまっていますが、それでもスターバックスのボトルよりは水温が高いです。

飲んでみたところ温かくはないですが、キンキンに冷えてしまっているという印象もありませんでした。

普段使い用のスターバックスのボトルと比べて、モンベルの「アルパインサーモボトル」は山で使うことを前提として作られているので、さすがに高い保温力を感じられました。

山頂での気温が低くなるとさすがに湯温も下がってきますが、それでも水からお湯を沸かすよりは圧倒的に早いスピードで沸かし直しができます。

さらに軽量性に特化したモデルも登場

出典:モンベル(モンベル | オンラインショップ | チタン アルパインサーモボトル 0.5L (montbell.jp))

2023年モデルにはさらなる軽量化を実現した「チタンアルパインサーモボトル」も登場しました。

重量は0.5Lで200gと、ステンレス鋼の「アルパインサーモボトル」よりも40g軽くなっています。

保温効率は「アルパインサーモボトル」に比べるとやや劣りますが、十分冬山で使えます。

チタンは腐食に強いので、錆を気にせず使えるのも魅力的なポイントです。

とにかく軽量性を追いかける方に、おすすめの保温ボトルです。

チタンサーモボトル0.5Lアルパインサーモボトル0.5L
価格7,370円4,400円
重量200g240g
保温効力スタート時:95℃
6時間後:75℃以上
スタート時:95℃
6時間後:78℃以上
品番11341641134167
※保温効力は室温20℃±2℃の環境で測定

モンベルのアルパインサーモボトルで雪山で手軽に温かい飲み物を楽しもう!

出典:Pixta(携帯ボトルの写真素材 [98563037] – PIXTA)

モンベルの新しくなった「アルパインサーモボトル」を紹介しました。

保温効力はそのままに、さらなる軽量化がなされていて、モンベルの理念である「Light&Fast」が感じられる商品に仕上がっていました。

さらに今年は「チタンアルパインサーモボトル」も登場し、さらに軽いボトルもラインアップに加わっています。

雪山登山でもすぐに温かい飲み物が飲めて、カップラーメンも作れてしまう便利な保温ボトルです。

モンベルの「アルパインサーモボトル」で雪山を快適に楽しみましょう。