【日帰り登山】高松山:歴史ある古道で山頂へ

山紹介

麓から山頂へと続いている登山道。登山のために整備された道もあれば、修験道、古くは生活道として利用されていたなど、様々な道が山に存在します。

今回は神奈川県の丹沢山域に位置する古道「はなじょろ道」を通って目指す山頂、高松山をご紹介します。

目次

高松山とは

標高801m、丹沢南部に位置する山が高松山です。神奈川県の松田町と山北町に山頂があり、現在はハイキングの山として多くの登山者に親しまれています。

登山道は山北町、松田町双方からのアプローチが可能で、高松山を目指して日帰りハイキングの他、高松山より北部にあるシダンゴ山、さらに奥にある檜岳など、多彩なプランニングで充実した登山ができる山でもあります。

丹沢の山はどの山も急峻で体力を要するところが多い中、高松山は行程によっては往復4時間程度、標高差も片道1,000mを越えることもないので、登山経験がある方なら余裕を持って歩くことができます。

また山頂は広く、全身を伸ばしてゆっくり休むのに最適な場所です。

今回のおすすめコース

今回は松田町に位置する寄(やどりき)から「はなじょろ道」と呼ばれる古道を通って山頂を目指すコースをご紹介します。

このコースは、明治末期まで山北町八丁地区と寄の虫沢地区を結ぶ道として存在していた生活道を、有志の方々で復活・整備された道です。生活道だけでなく、花嫁さんがこの道を通っていたことが「はなじょろ道」の由来となり、当時を想いながら歩ける貴重な道として登られています。

序盤は寄の虫沢地区をスタートし、林道を経て登山道に入ります。

トラバースするように付けられた道を経てヒネゴ沢乗越まで上がれば、その後は樹林帯の中の稜線歩きで息を整え、西ヶ尾のピークを過ぎて登り返せば山頂です。

山頂は富士山・箱根などが望めて眺望が良く、ゆっくり身体を休めながら思い思いの時間を過ごせます。

その土地の歴史や風景を感じられる里山ハイキングとして、はなじょろ道はおすすめのコースです。

アクセスとトイレ

登山口へは小田急線新松田駅・JR御殿場線松田駅より寄行きのバスに乗り、田代向で下車します。

公共交通機関の場合は田代向よりスタートとなりますが、マイカーの場合はコース上にある谷戸口橋付近の施設の駐車場に有料で駐めさせてもらいます。この際は利用目的(ハイキング)を告げ、営業時間内に戻るようにします。

※土日や特定シーズンは施設利用のお客さんで混雑する場合があります。

行程

コースタイム体力レベル技術レベル
4時間5分★★☆☆★☆☆☆
Yamarii登山グレーディング

田代向バス停を降り、はなじょろ道登山口を目指します。

道標が随所にあるので、助かります。

沢沿いは気持ち良いです。

林道に入ります。

登山口に到着です。

樹林帯を行きます。

この道を通って行き来していたのかと思うと、当時の人達の逞しさを感じます。

ヒネゴ沢乗越に到着です。分岐を高松山方面へ。

突然現れる西ヶ尾。

登り返せば山頂へすぐです。

山頂に到着です。

とっても広くて、佇むようにベンチとテーブルがあり、眼前には景色が広がります。

ゆっくり休んだ来た道を下山です。今回は往復としましたが、時間や体力に余裕があれば縦走や周回コースで歩いても良いですね。

高松山で人々の歴史に触れる味わい深い山歩きを

高松山は丹沢山域にある低山で、人々の歴史が詰まった古道、里山の風景など、里山ハイキングの魅力が散りばめられています。

往復コースだけでなく、縦走や周回コースといった多彩なプランニングや、時間に余裕がある計画なら山頂でゆっくり景色を楽しむなど、登る人の好みに合わせて楽しめるので、ソロ登山からグループ登山まで、多くの方々におすすめの山頂です。

高松山に登って、里山ハイキングを心ゆくまで楽しんでくださいね。