【2024年最新】モンベルのスーパードライテックレインジャケットの着心地は?実践レビュー

ウェア・服

スーパードライテックレインジャケットの基本スペック

筆者撮影

モンベルが新しくレインウェアを発表しました。
その名も「スーパードライテックレインジャケット」です。

モンベルの独自透湿防水素材「ドライテック」をさらに高透湿にした、ハイスペックなレインウェアです。

「スーパードライテックレインジャケット」の機能を実際に山で使ってチェックしていきます。

価格22,550円
耐水圧20,000mm以上
透湿性能35,000g/m2/24hrs
重量Men’s: 241g
Women’s: 218g
サイズ展開Men’s: S, M, L, XL
Women’s: XS, S, M, L, XL
色展開Men’s: 4色
Women’s: 3色
品番Men’s: 1128705
Women’s: 1128706

スーパードライテックレインジャケットのおすすめポイント3つ

高透湿レインジャケット

筆者撮影

新透湿防水素材スーパードライテックの一番のポイントは、透湿性能の高さにあります。

「スーパードライテックレインジャケット」の透湿性能は35,000g/m2/24hrsもあるんです。

透湿防水素材の頂点であるGore-texのレインウェアと比較してみましょう。
同じモンベルの3層素材のGore-texジャケットと比較します。

スーパードライテックレインジャケット35,000g/m2/24hrs
ストームクルーザージャケット35,000g/m2/24hrs
レインダンサージャケット25,000g/m2/24hrs

ストームクルーザージャケットとは同じ透湿性能で、レインダンサージャケットに至っては、スーパードライテックレインジャケットの方が上回っています。

Gore-tex素材をも凌駕する高透湿素材をモンベルは開発したんです。

強度と柔らかさを両立した素材

筆者撮影

「スーパードライテックレインジャケット」の表地には20デニールのナイロンリップストップ素材が使われています。

40デニールだと羽織った時に重たく感じますが、10デニールや7デニールのウィンドシェルにも使われるような極薄素材であれば強度に不安が残ります。

ですが20デニールは強度と軽さを兼ね備えた丁度良い厚みなんです。

羽織った時の軽さと程よい厚みによる安心感は、雨の時でも頼もしさを感じます。

裏地は高密度に編まれたスムースな質感のニット素材が使われています。

袖通しがよく、汗をかいてもべたつきにくくなっているんです。

使いやすいポケット

筆者撮影

ポケットはフロントジップに沿うように2ヵ所付けられています。

場所が考えられていて、ザックのチェストストラップにもヒップハーネスにも干渉しない位置に配置されているんです。

ストラップを締めたままでもポケットの中の物が出し入れできるので、ストレスがありません。

スーパードライテックレインジャケットのギミックをチェック

ポケットの収納性

筆者撮影

ポケットの収納性を確認してみます。

スマートフォンは問題なく入ります。

山と高原地図は小さく折りたためば収納可能です。

長財布も入るサイズです。

奥行のあるポケットになっていて、見た目以上の収納力があります。

フードのフィット感

筆者撮影

モンベルのレインウェアは「トライアクスルフード」という機能が付いており、3カ所でフードのフィット感を調節できます。

顔周り、首の後ろ、ひさしの調節をすることで顔にピッタリとフィットし、視界を遮りません。

裾と袖のフィット感

筆者撮影

袖はアルパインカフになっていて、ベルクロで調節をすることが可能です。

しっかり締めることができるので、腕を上にあげたときに雨水が袖口を伝って中に入って来ません。

筆者撮影

裾は2ヵ所のドローコードで調節可能です。

しっかり身体に沿うように調節ができるので、風の強い稜線上でもレインウェアのバタつきを防いでくれます。

スーパードライテックレインジャケットを雨の山で使ってレビュー

筆者撮影

「スーパードライテックレインジャケット」を雨の低山で使って来ました。

気温25度ですが湿度が高く、かなり蒸すコンディションです。
この高湿度の環境で透湿性能35,000g/m2/24hrsがどれほどの力を発揮するかが楽しみです。

登りが続くコースで、運動強度は高かったです。

歩き始めて10分ほどで蒸れを感じ始めました。
それでも着ていられないというほどではなく、快適性はまだあります。

坂道を登り始めて15分経つとさすがに暑くなり、レインウェアの裏地がしっとり濡れ始めている感覚があります。

筆者撮影

肌への貼り付きも感じ始め、表から見ても貼り付いている箇所が分かるようになってきました。

30分間着ていましたが、15分を超えたあたりから不快感がありました。

高透湿モデルであっても透湿性能が働き始めるまでは、どうしても蒸れは避けられないので仕方ないところではあります。

スーパードライテックのフィルムは透湿防水フィルムの中に水分を取り込んで、表地から蒸発させていくという構造になっています。

そのためか運動強度の高い登りで一気に汗をかくと、透湿防水フィルムが保水している感覚があり、肌への貼り付きが感じられました。

実際裏地を触ってみてもシットリと濡れていることが分かるぐらいです。

筆者撮影

30分経ってジャケットを脱いでみると、汗をかいて貼り付きを感じていた部分と、そうでない部分とで明らかに色が変わっています。

運動強度が高い場所で汗かきの筆者が着用したからということもありますが、35,000g/m2/24hrsの透湿性能の良さはあまり感じられない結果となりました。

あまり汗をかかない方で、「Gore-texを買うほどではない」という方は、「スーパードライテックレインジャケット」を試してみる価値はあるでしょう。

スーパードライテックレインジャケットの気になる点3つ

裏地の質感

筆者撮影

実際に雨の登山で着用してみて、裏地の質感が気になりました。

ドライな状態で触るとサラッとした肌触りの良いニット素材なのですが、雨の中歩いて汗をかいてくるとメンブレンが保水してかなりベタツキが感じられました。

半袖Tシャツの上に着ていたので袖部分は特に気になりましたが、それ以外に気になったのが口元です。

ジッパーを一番上まで締めていると、アゴ部分に裏地が当たります。

顔周りも汗をかいてメンブレンが保水してくると、アゴに当たる裏地がベチャッとして不快でした。

カサカサ音

筆者撮影

ジャケットのカサカサ音も気になります。

Gore-texのような硬さがある透湿防水フィルムなのか、歩いている時にカサカサ音がしていました。

触った質感もパリッとした感覚なので、好き嫌いが分かれる着心地です。

撥水性能

筆者撮影

モンベルの撥水剤は環境に優しい非フッ素撥水剤が使われています。

これまでのフッ素入り撥水剤と比べると撥油機能がないのがデメリットで、手の脂や皮脂がつくと撥水性能が低下してしまうんです。

撥水は効いているのですが、腕に付いた水滴を振り払ってみても依然残る水滴もありました。

撥水性能は悪くはないですが、飛びぬけて良いというわけでもないです。

まとめ

筆者撮影

モンベルの「スーパードライテックレインジャケット」を登山で使ってレビューしました。

程よい軽さと強度を併せ持つ表地や、モンベル独自の細かなギミックはさまざまなシーンで使いやすいレインウェアではあります。

ただ実際に雨の山で使うと蒸れを感じ、裏地の肌への貼り付きもあって不快感は否めなかったです。

あまり発汗量が多くない方はGore-texよりも安い価格で買えて、快適に使えるレインウェアになるでしょう。

気になる方は一度店頭で試着してみてください。