ほぼ垂直のスリル満点の鎖場が魅力!石鎚山のおすすめ登山コースを紹介

四国

目次

石鎚山とは?

石鎚山は愛媛県西条市と久万高原町の境に位置する山で、日本百名山にも選出されている山で西日本最高峰の山としても知られています。

古くから霊山として知られていたため、山岳信仰(修験道)の山として多くの人から信仰を集めています。そのため、日本古来の山岳信仰が盛んな山である「日本七霊山」にも選ばれています。

標高1,982mは近畿以西の西日本最高峰であり、山頂からの景色が美しく、日本百景に選ばれている他、石鎚山一帯は1955年に石鎚国定公園に指定されています。

石鎚山ロープウェイからの眺めは開けておりとても綺麗で、春にはアケボノツツジや桜が綺麗に見える他、4月〜12月にかけては西条自然学校のスタッフがガイドを務める「石鎚山スターナイトツアー」を開催。

高性能天体望遠鏡や星雲を観察するプログラムがあり、普段泊まりでないとみれない絶景の夜空を見ることができるので、大人気のツアーとなっており、登山客以外の観光客も多く訪れる山です。

石鎚山へのアクセス

石鎚山は市街から近いため、アクセスが比較的簡単です。

バス

伊予西条駅からは石鎚山ロープウェイまで路線バスが出ています。
1日5本しかなく、時間も1時間弱かかりますが、駅前から直通バスが出ているのは嬉しいですね。

マイカー

車があれば、さらにアクセスは簡単です。
西条市の市街から石鎚山ロープウェイまでは車で30分ほどで到着します。
西条市にはビジネスホテルなどもあるので、ホテルで前泊してから登ることができるので、遠方からも行きやすい山です。

石鎚山ロープウェイには飲み物などを販売していますが、値段が少し高いので、飲み物や軽食などは西条市街で買ってから登山道に向かうようにしましょう。

石鎚山登山のおすすめコース

石鎚山登山の場合、ロープウェイを利用して山頂をピストンする登山道が最もメジャーな登山道なので、今回はそちらのコースを紹介します。

出典:ヤマプラ
コースタイム(片道)体力レベル技術レベル
2時間半★☆☆☆★★☆☆
Yamarii登山グレーディング

石鎚登山ロープウェイ

ロープウェイ付近の駐車場やバス停からロープウェイ乗り場となる「山麓下谷駅」までは5分ほど歩きます。

ロープウェイの出発点となる「山麓下谷駅」は標高455m、そこから標高1,300mの「山頂成就駅」までは所要時間約8分です。

山頂成就駅ではトイレや売店、ロッカーも完備されているので、ここで最終準備をして登山に挑みましょう。

山頂成就駅から登山道を歩くと比較的平坦な道が続きます。ウォーミングアップにちょうど良い登山道なので、ここでしっかりと体をほぐしておきましょう。

石鎚神社中宮成就社

山頂成就駅から20分ほど平坦な道のりを進むと、石鎚神社中宮成就社に到着します。

石鎚山で厳しい修行を積んだ行者が、この場所まで下山した際に山頂を振り返り、「わが願い成就せり」と言ったとされることから、この場所が成就社と呼ばれるようになりました。石鎚4神社の一つであり、ロープウェイ乗り場から30分もかからず来れることから、学問や家内安全の祈願客で賑わいます。

そのため、お土産屋さんや食事処、宿泊定員70名の「常住屋白石旅館」まであります。もちろんここで1泊し、登山を楽しむ登山客もいるのでここで宿泊するのもおすすめです。

成就社を過ぎると登山計画書を提出する登山ポストがあり、正式な登山道となります。成就社までは一般の観光客もいますが、ここからは登山客か参拝者のみになります。

八丁坂

すぐに「八丁坂」という坂が始まりますが、山頂方面へ登る際は下りとなります。登山途中に下りを挟むとリズムが掴みにくいですが、下りだからといってここで一気に飛ばしてリズムを崩してしまうことがないようゆっくりと進んでいきましょう。

20分ほど坂を下ると、本格的な上り道が始まります。上り道はそこまで急な上り道でもなく、道も特別険しいわけではないので、そこまで苦労せずに登れます。

試しの鎖

しばらく登り道を登ると石鎚山名物となっている鎖場である「試しの鎖」に到着します。試しの鎖は名前からもわかるように、この先に待っている一の鎖、二の鎖、三の鎖の前にある腕試し的な鎖場です。

しかし腕試しとはいえ、鎖場の角度はこの先に待っている他の鎖場同様、ほぼ垂直です。普通登山で鎖場というと、岩に足を置きながら補助的な役目として鎖がある場合が多いですが、石鎚山の鎖は補助ではなく、全体重を鎖にかけないと進めないところも多くあります。

そのため、鎖自体も鉄アレイのように大きく、足腰だけでなく腕力も必要になってくるので、自信がない方は無理をしないようにしましょう。幸い、石鎚山では試しの鎖以外の鎖場も含め、全て迂回路が整備されています。
そもそもこれらの鎖場は修行用のため、登山客は登らなくても問題ありません。

一の鎖、二の鎖、三の鎖は登ることで登山道がショートカットできますが、この試しの鎖はショートカットにもならないので、本当に腕試しだけの鎖場です。
また、試しの鎖という名前にも関わらず、ここの鎖場が石鎚山の鎖場で最も長いので、ここの鎖場をクリアすることができれば、おそらく全ての鎖場を登ることができます。

鎖場はスリル満点でとても楽しいですが、登山は安全第一なので無理をせず進みましょう。

夜明峠

試しの鎖場を超えて進むと開けた登山道に出ますが、ここが「夜明峠」です。視界が開け、山頂も見えてとても景色が良い場所ですが、道が整備されていない昔はとても困難な道だったため、夜が明けるのを待ったと言われる場所です。

夜明峠を越えると、一の鎖に到着します。石鎚山にある4つの鎖場で最も短い鎖場は。この一の鎖(33m)です。そのため、鎖場に挑戦したいけど心配という方は、ここで腕試しをするのがおすすめです。

一の鎖を超えて少し歩くと二の鎖の手前にトイレ休憩所があります。ここから山頂まではそこまで長くありませんが、ここの公衆トイレが最後のトイレになるので、心配な方はここでトイレに寄っておきましょう。

休憩所を越えると分岐となり、左側が二の鎖、右が迂回ルートになります。鎖場を登るつもりがない方は迷わずに迂回路に向かいましょう。ここからは階段や工事現場の足場のような道がつづきます。気をつけて進みましょう。

その後すぐに三の鎖となり、鎖場を登った場合は登ったところが頂上となります。迂回路を使った場合は少しぐるっと回る形になりますが、鎖場を登るのには時間がかかるため、迂回路を使ってもあまり到着時間は変わりません。

石鎚神社

山頂からは四国の山々と瀬戸内海の島々も見ることができ、鎖場の達成感と高揚感でとても気持ち良い景色です。山頂には石鎚神社の頂上社があるので、ぜひお参りをしていきましょう。

石鎚神社がある弥山には石鎚山山頂の看板などありますが、厳密にいうとさらに15分ほど先の天狗岳が標高1,982mであり本当の意味の山頂となります。しかし、弥山から天狗岳へは断崖絶壁の道が続き、かなり危険な道となるので、自己責任で無理をしないようにしましょう。

石鎚山は登山初心者でも絶景の景色を楽しめる山

石鎚山は、スリル満点の鎖場が有名ですが、全ての鎖場で迂回路があります。
迂回路を使えば初心者の方でも問題なく登れ、西日本最高峰なので景色も四国の山はもちろん、瀬戸内海の島や九州の山まで見ることができる絶景がひろがっています。

ぜひYamaliiで登山仲間を見つけて一緒に頂上を目指してみてください!