ワークマンの新作アクティブハイクサミットハンターを紹介
ワークマンの2022年秋冬最新商品である「アクティブハイクサミットハンター」が登場しました。
昨年発売された「アクティブハイク」からアップデートされ、よりアウトドアで使いやすくなっていそうです。
とは言え2,900円という値段で、グリップ力や防水性など問題ないのか心配になりますよね。
実際に山で履いて、昨年発売の「アクティブハイク」と比べてみました。
価格 | 2,900円(税込み) |
素材 | 甲部分:ポリエステル100% |
サイズ展開 | 24.5cm~28.0cm |
防水性 | 6cmまで |
重量 | 336g(片足25.0cm) |
品番 | FC520 |
アクティブハイクサミットハンターのおすすめポイント2つ
楽に締められる靴紐
「アクティブハイクサミットハンター」は靴紐をワンステップで締められるように進化しました。
紐の先端部分にはドローコードが付いているので、ドローコードを引っ張るだけで簡単に紐が締められるんです。
ほどける心配もないですし、一度締めれば緩みにくいので登山には嬉しい機能です。
余ってしまった靴紐はタンの内側に収納できるので、歩いている最中に誤って靴紐を踏んでしまう心配もありません。
便利さだけでなく安全にも考慮されている靴紐なんです。
防水性のある素材
「アクティブハイクサミットハンター」は接地面から6cmまでが防水仕様になっています。
ワークマンの他の防水シューズのようにラバーで覆われているわけではなく、ワークマン独自の透湿防水素材「SplaShield」が使用されています。
それにより防水性も保ちながら、蒸れも軽減できるようになっているんです。
6cmより上のアッパー部分は撥水加工が施されているので、小雨程度であれば浸水は防いでくれます。
雨だけでなく、ちょっとした川の渡渉があるルートでも、安心して使える仕様なんです。
アクティブハイクvsアクティブハイクサミットハンター徹底比較
概要
2021年発売モデルの「アクティブハイク」と2022年発売モデルの「アクティブハイクサミットハンター」を比較します。
価格は1,000円差です。
透湿防水フィルムを使用している分、「アクティブハイクサミットハンター」の方が高くなったと思われます。
また「サミットハンター」の一部素材にリサイクル素材を使用していることも、値段が高くなった理由としてあるでしょう。
重量は2021年モデルの「アクティブハイク」の方が約30g軽いです。
この辺りにも透湿防水素材の使用の有無が違いとして出てきています。
アクティブハイク | アクティブハイクサミットハンター | |
価格 | 1,900円 | 2,900円 |
防水性 | ×(耐久撥水) | 接地面から6cm |
重量 | 303g(片足25.0cm) | 336g(片足25.0cm) |
ソールパターン
ソールパターンは「アクティブハイク」と「アクティブハイクサミットハンター」で若干変わっています。
「アクティブハイクサミットハンター」の方が1つ1つのブロックが大きくなっています。
水はけ・泥はけの良さは2021年モデルの「アクティブハイク」の方が良さそうです。
溝の深さはどちらも大差ありません。
砂礫の下り坂を歩いてみましたが「滑って危ない」という印象はなく、どちらもしっかりグリップしてくれました。
岩場の上り下りでも滑ったりすることはなかったです。
べた足で歩く「フラットフッティング」を心がけるなど、足の置き方に配慮していれば問題ないように感じました。
ソールの硬さ
「アクティブハイク」、「アクティブハイクサミットハンター」に加え5.10(ファイブテン)のアプローチシューズの3つで比較します。
まずは5.10のアプローチシューズから。
アプローチシューズなのでソールは硬く、岩へ立ちこんでもソールが大きく曲がりません。
バランスがとりやすいです。
続いて2021年モデルの「アクティブハイク」
つま先で岩に立ちこむとソールが曲がって、立ちきれていません。
足の裏半分ぐらいの広い面積で立つと、問題なく立てました。
最後に2022年モデルの「アクティブハイクサミットハンター」
こちらもつま先で立ちこむとソールが曲がるため、バランスがとれていません。
接地面積を広くしてあげると、ソールの曲がりも少なくなるので問題なく立てました。
「アクティブハイク」も「アクティブハイクサミットハンター」も、小さな足場につま先で立つのは難しいですが、普通の登山道上にある登りやすい岩場であれば問題なく歩けそうです。
アッパーの屈曲性
先ほどのソールの確認時と同じく、「アクティブハイク」、「アクティブハイクサミットハンター」、「5.10のアプローチシューズ」の3つで比較します。
「5.10のアプローチシューズ」はアッパーがレザーということもありますが、柔らかく曲がってくれ、屈曲部分にもストレスを感じません。
「アクティブハイク」は屈曲部にシワが入っており、5.10の靴よりは硬さを感じます。
ですが足の甲が痛む感覚はなく、特に不快感はありませんでした。
「アクティブハイクサミットハンター」は屈曲部に深いシワが出ます。
他の2つの靴と比べてアッパーの素材が一番硬く、シワになっている部分が内側に折れ曲がって足の甲に当たり、痛みを感じました。
ここまでアッパーが曲がるシーンはないと思いますが、登山で履くことを想定して買う場合は試着時に要チェックです。
靴紐の締めやすさ
2021年モデルの「アクティブハイク」は普通の靴紐であるのに対し、「アクティブハイクサミットハンター」はドローコードで締められるタイプになっています。
靴紐の締めやすさは断然2022年モデルの方に軍配が上がります。
ただ靴紐が通っているループが2021年モデルから変更されており、靴紐と同じものが使われています。
細い紐なので誤って靴紐を踏んだりするなど、靴紐に強い力が加わった場合は、ループごと切れてしまう可能性が高いです。
締めやすくなった分、紐部分の強度は落ちたように感じます。
防水性
「アクティブハイクサミットハンター」は接地面から6cmの防水があるとのことなので、実際に川で検証してみました。
2021年モデルの「アクティブハイク」も比較対象として実験してみます。
まずは靴のラバー部分が隠れるぐらいまで水に浸けてみます。
「アクティブハイク」、「アクティブハイクサミットハンター」共に浸水はないです。
続いてアッパーの半分ぐらいの高さまで浸けてみます。
「アクティブハイク」はラバーの部分ギリギリのところだったので、浸水はなかったです。
ですがアッパーの布地部分まで浸かってしまうと、防水性はないため浸水してしまうでしょう。
「アクティブハイクサミットハンター」は30秒ほど浸けていると、少し靴の内部が冷たいような感覚がありました。
ですが靴下は濡れていなかったため、6cm防水はしっかり機能していることが分かります。
ハイキング中に浅い川の渡渉があっても問題なさそうです。
サイズ感
「アクティブハイク」も「アクティブハイクサミットハンター」も同じ25.0cmを着用しました。
筆者の足は実寸24.5cm、幅はEぐらいで、甲の高さはあまり高くありません。
「アクティブハイク」は足幅、甲の高さはピッタリ合います。
縦の長さも指1本ぐらい空いており、下り坂でも爪先が当たらない程度です。
一方「アクティブハイクサミットハンター」は幅が広く、甲も高かったため、足と靴との間にすき間を感じました。
同じ25.0cmでも「サミットハンター」の方がサイズ感が大きく感じます。
幅広、甲高の方には「アクティブハイクサミットハンター」の方が合いそうです。
アクティブハイクサミットハンターの履き心地は?
履き込み口はやや硬い印象があり、靴紐が通っている一番上の部分が歩いている間くるぶし部分に当たり、靴擦れしてしまいました。
試着時に店内を少し歩いて、くるぶし部分に擦れないかどうか確認した方が良いです。
また実際に「アクティブハイクサミットハンター」を使う場合は、くるぶし丈の短い靴下ではなく、くるぶしが隠れるぐらいの靴下の着用がおすすめです。
履いた瞬間軽量性は感じられ、一般的な登山用ローカットシューズよりも軽やかでした。
山道では砂礫の道でも滑るようなことはなく、安定して歩けます。
岩場に立ちこむ時はソールがやや柔らかい印象がありましたが、足の接地面積を広くするよう注意すれば問題ありません。
靴紐は簡単に締められるようになり、紐で調節できる範囲も2021年度モデルに比べると広くなっています。
ただドローコードで締めると若干緩んでしまうため、普通の靴紐のように下からしっかりと締めこむことはできなかったです。
実際傾斜の急な道は靴紐が締められないこともあって、足が前にずれてきました。
2021年モデルと変わり、つま先部分にラバーカップが付きました。
5.10のアプローチシューズと比べると範囲は狭いですが、ないよりは岩にぶつけてしまった時の痛みは軽減されます。
アップダウンが多く、岩場の通過も多いテクニカルな道での使用は不安が残りますが、アップダウンの少ない緩やかな道のハイキングであれば、重宝する靴だと感じました。
アクティブハイクサミットハンターの評価
履き心地 | ★★☆☆☆ |
グリップ力 | ★★★★☆ |
軽量性 | ★★★★★ |
靴紐の締めやすさ | ★★★★☆ |
防水性 | ★★★☆☆ |
総合評価 | ★★★☆☆ |
残念ながら筆者の足には合わなかったため、履き心地は星2つとしました。
作りがやや大きめに感じるので、購入前は試着必須です。
グリップ力や軽量性は値段以上に良く、接地面から6cmまでは防水性も付いているので、「試しに登山に行ってみたい」という方が履くには十分な靴だと感じます。
アクティブハイクサミットハンターはハイキング用シューズとして試す価値あり
ワークマンの2022年秋冬の新商品である「アクティブハイクサミットハンター」は、ハイキング用のシューズとして活躍するでしょう。
グリップ力や防水性は申し分なく、軽くてワンアクションで締められる靴紐も便利です。
岩場の多いところなどテクニカルなルートで使うには若干不安を感じますが、緩やかな傾斜でよく整備された道であれば問題なく使用できます。
「試しに山を歩いてみたい」という方に是非試してみてほしい一足です。