【簡単山ご飯】食べ慣れた味を山頂でも-サンマの蒲焼炊き込みご飯

登山で使う食品の中で、優秀な保存力と手軽さを持つ缶詰食品は、長きに渡り登山者に重宝、親しまれてきました。缶詰食品では定番のサンマの蒲焼は日常の食卓でも愛され、1缶で白いご飯が10,000杯は食べれるほど美味しさを誇り、登山でも持ち込んだ方はいるのではないでしょうか。今回は10,000どころか無限に食べれてしまう、サンマの蒲焼炊き込みご飯をご紹介します。

サンマの蒲焼炊き込みご飯のポイント

調味料不要：タレが浸透して完成された味わい

サンマにたっぷり絡まれた甘みと程良い塩味が加わったタレは、サンマの旨味も加わって完成された味付けが成されています。これを使ってお米を炊くことで、サンマだけでなくお米にもしっかり味が染み込み、口に運ぶとお米の食感、甘みまでも加わり、全てが調和された最高の炊き込みご飯が味わえます。

登山者としてありがたいのは調味料が不要という点で、現地で調理工程がストレスフリーで、かつ調味料分の重量も軽量化することが可能というメリットがあります。

調味料自体は数g程度ですが、調味料を詰めるボトル、ボトルなどを入れる収納袋が別途必要になればその分の重量も加算されるので、結果として数g以上の軽量化に貢献されます。

長期山行にもおすすめ：高い保存性と収納性

缶詰食品ならではの大きなメリットとして、保存性が高く長期山行に適していることが挙げられます。頑丈な金属製の箱に収められているのでパッキングで食材が潰れるのを気にする必要がなく、予定だった日に缶詰を使わなくても、次回山行に持ち込めるなど、何かと便利で重宝するのが魅力です。

個人的にサンマの蒲焼は、円形でデッドスペースが生まれやすい缶詰とは異なり、長方形で余白が生まれにくいというのも、小さなポイントではありますが気に入っています。

今回は生食品の舞茸と白ねぎを使用していますが、生姜チューブや乾燥ネギなど、保存性の高い食品を持ち込むことで、サンマの蒲焼炊き込みご飯は長期山行にも対応できるメニューに変貌します。

慣れ親しんだ味付けで登山でも食べやすい

醤油、みりん、酒などの日本独自の調味料で味付けされたサンマの蒲焼は、世界各国の食事が食べられるようになっている現代においても、どこか親しみがあり食べやすい味付けがされています。蒲焼で使われるような味付けは、ハンバーグを始めとした和食以外とも親和性が高く、万能的な味付けとして好まれていて、日本が生み出した最高のタレだということを感じさせます。

特別なメニューを作るのも登山の楽しみですが、普段食べ慣れている食事を山で持ち込むと、改めてその料理の魅力に気付かされます。「こんな美味しかったのか！」と天地がひっくり返ることもあり、サンマの蒲焼炊き込みご飯は、普段の食事の奥深さを発見できる面白さも秘めたメニューです。