登山で作る山ご飯は、簡単で作りやすいのに美味しいというのが定番の要素です。
とはいえ、簡単で作りやすいメニューになると、どうしても彩りが足りず、気がつけば食欲のそそらない見栄えになりがちです。食べて美味しく見ても美味しい山ご飯が出来たら、登山での思い出が華やかになります。
今回は華やかな山ご飯、カニと鮭のちらし寿司をご紹介します。
カニと鮭のちらし寿司のポイント
簡単に作れる彩り山ご飯
カニと鮭のちらし寿司は、カニの缶詰と鮭フレーク、大葉を使っています。
缶詰とフレークは開封して盛り付けるだけ、大葉もハサミで切るだけで済みます。
ご飯が酢飯で味にメリハリがあり、大葉の香りにカニの旨味など、調味料をあまり加えなくても十分に食べられる仕上がりになります。
味付けがほとんど不要、かつ工程が少ないことで簡単に作れ、彩り良し。山で鮮やかな色合の食事を手作りで楽しめるなんて、とっても贅沢です。
食材を工夫して非加熱調理
カニと鮭のちらし寿司では、炊飯でシングルバーナーを使用します。
酢飯は炊きたての温かい状態で作るのが良いのですが、惣菜の白飯を使ったり、コンビニの手巻き寿司などを活用すれば、調理器具をほとんど使わずに作ることが出来ます。
調理時間がない場合、火気を忘れた、グループ登山でレクリエーションとして楽しむなど、多くの条件に対応できる便利なレシピが、カニと鮭のちらし寿司です。
具材をプラスして彩りアップ
ちらし寿司の具材は、さくらでんぶや錦糸卵などがあります。さくらでんぶは加工食品で持ち運びしやすく、錦糸卵もスーパーで販売され、開封すればすぐに盛り付けられる状態で入手できます。
具材を選べばほとんど調理不要の食品を盛り付けるだけで彩り豊かな仕上がりになります。
他の料理ではこれほど手軽に見た目が華やかになるメニューは少なく、限られた環境で食事を作る登山においては、貴重な彩りレシピです。
材料
- 米:1合
- 水:適量
- 酢飯の素:適量
- カニの缶詰:1缶
- 鮭フレーク:1瓶
- 大葉:適量
作り方
米を炊く
はじめに米を炊きます。
コッヘルやメスティンなどの炊飯向きのクッカーで炊きます。事前に米をジップロックに水を入れて浸けておくと、山で炊き始める頃には浸水が完了し、加熱しても芯が残らずに炊くことができます。
一般的な1合分の水を入れて加熱し、湯気が上がったり水分が漏れ出る、鍋が振動するなどのサインが出ます。次第に振動がなくなったり水分が漏れなくなったら火を止め、5分から10分程度蒸らせば炊飯は完了です。
酢飯を作る
炊きあがったら酢飯の素を入れて混ぜ合わせます。
酢飯の素によって粉の量が変わるので、分量をよく見て素を加えます。
山では十分な調理環境や時間が確保されていないので、粉が均等に混ぜ合わされば大丈夫です。
具材を盛り付けて完成
最後にカニ・鮭フレーク・大葉を盛り付けて完成です。
炊飯したクッカーで盛るのも良いですが、アウトドア用で軽く広いお皿を使うと、より綺麗に盛ることが出来ます。
山飯といえば、食べ応えがあって高カロリーな印象がありますが、カニと鮭のちらし寿司はとても贅沢感があり、口に入れれば甘みと酸味が絶妙な酢飯、カニと鮭の旨味と大葉の香りが絶妙なコンビネーションで幸福感を与えてくれます。食べるのがもったいない仕上がりに文句なしの味付けで、食べ終わる頃には元気が湧いてきます。
カニと鮭のちらし寿司で贅沢な山時間を
カニと鮭のちらし寿司は、材料を揃えて手軽に作れ、山で食べているとは思えない彩りと海鮮の贅沢な旨味を楽しめる逸品です。
工夫次第でより華やかな仕上がりになり、シングルバーナーを使わなくても非加熱で作れるなど、登山計画や作る人の技量に合わせて調理出来ます。ソロでもグループでも、山ご飯時間に彩りを添えてくれるのは間違いありません。
カニと鮭のちらし寿司で、上品な山ご飯時間をぜひ過ごしてください。