BAZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケットを紹介
ワークマンから新登場したレインウェア「BAZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」を紹介します。
レインウェアでありながらテカリを抑えたおしゃれな見た目が特徴のジャケットです。
ですがおしゃれなだけではなく、登山でしっかり使える機能も兼ね備えています。
山でも街でもシームレスに着こなせる機能とデザインなので、1着持っておいて損はしません。
実際に山で使えるのか、登山で使って検証してきました。
価格 | 3,900円(税込) |
素材 | ポリエステル100% |
サイズ展開 | S, M, L, LL, 3L |
色展開 | ブラック, ベージュ, グレーカーキ |
重量 | 220g(Mサイズ) |
品番 | BZR001 |
アーバンレインジャケットのおすすめポイント3つ
エントリーレベルのスペック
「BAZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」の耐水圧は10,000mm、透湿性能は10,000g/m2/24hrsです。
アウトドアブランドのエントリーモデルと同等レベルのスペックです。
高山で使うには心許ないスペックですが、低山登山であれば十分使えます。
3,900円ですが縫い目の止水処理もしっかりしてあるので、初めてのレインウェアには十分コスパが高いジャケットです。
動きやすい縫製
「BUZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」は商品名の通り、ストレッチ性に優れたジャケットです。
生地自体にストレッチ性はほとんどありませんが、突っ張りがちな背中部分と袖部分はバイアスカットという縫製方法が採用されています。
バイアスカットとは、カットした生地を斜めにして使用する方法です。
まったくストレッチ性のない生地でも、斜めに引っ張ると伸びます。
ワークマンはその法則を利用して、ストレッチ性の高いジャケットにしているんです。
肩部分はラグランスリーブになっていて、肩の上げ下げがしやすくなっています。
上げ下げしやすいだけでなく、肩の頂点部分の縫い目をなくすことで、針孔から雨が浸入するリスクも軽減されます。
軽量・パッカブルで持ち運びに便利
「BUZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」は、付属の収納袋が付いています。
袋に入れると手のひらより一回り大きいぐらいのサイズに収納できます。
登山中はスタート時点で雨が降っていなくても、途中で天気が急変する可能性もあるためレインウェアは必須の装備です。
収納袋にまとめておけばザックの中でかさばらず、コンパクトに持ち運びできます。
アーバンレインジャケットの気になる点3つ
汗をかいたときの貼りつき
ワークマンの「BUZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」は2.5層構造の素材を採用しています。
2.5層構造とは透湿防水フィルムの上に薄いコーティングを塗っている素材のことです。
透湿防水フィルムの上に裏材を貼る3層構造と比べて、軽量で柔らかい着心地にできるのが特徴です。
ですがコーティング面が直接肌に触れるため、汗をかくと貼りつくような感覚があります。
ベタツキが気になる方は3層構造のジャケットを選ぶのがおすすめです。
前立てジッパーが止水ジッパーではない
「BUZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」はレインウェアなのですが、前立てジッパーは止水ジッパーになっていません。
一般的なレインウェアは止水ファスナーにするか、撥水ジッパーの前に比翼をつけます。
「BUZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」は、ジッパーの後ろに比翼が付いているものの、ジッパー自体に防水性はないんです。
雨風を遮るものがない稜線上や山頂で、強い雨に打たれ続けているとジッパーの部分から浸水してくる可能性があります。
アルプスなどの高山で使うには、大きな懸念点となります。
フードのフィット感
「BUZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」のフードには大きなツバが付いています。
顔にかかる雨をしっかりガードしてくれるのですが、見通しが効きません。
大きく頭を動かさないと先のルートが見通せなかったため、雨の日に登山で使うとかなりストレスです。
また顔周りも広く開いているので、横方向から雨が入ってきてしまいます。
フードの後ろはゴムが付いていて、自動で調節してくれるようになっています。
ですがアウトドアブランドのレインウェアのように、ドローコードやマジックテープで自分好みに調節はできません。
フードに関しては値段なりと割り切る必要がありそうです。
アーバンレインジャケットの撥水性をチェック
「BUZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」の撥水性をテストします。
本体部分に水を垂らすとコロコロと転がってくれるので、撥水機能は高いと言えるでしょう。
ですがジッパー部分には水が溜まってしまっています。
撥水ジッパーにもなっていないため、登山中の強雨には注意が必要です。
続いて雨を想定して、しばらく滝の水しぶきを浴びてみます。
まず近くで30秒間しぶきを浴びてみました。
手首の少し上の辺りは水が玉になってくれているので、撥水性はあることが分かります。
ですが一番しぶきが当たっていた袖口部分はベチャついてしまっています。
続いて3分間しぶきを浴びてみました。
3分間浴びると、明らかに水を弾かなくなっているのが分かります。
実際手首から前腕部にかけて水のしぶきが当たる感覚があり、冷たさも感じました。
この辺りから見てもアルプスなどの樹林帯を超えたところで、長時間雨に打たれることが想定される登山での使用は難しいでしょう。
木が多い低山であれば直接身体に雨が当たることも少ないため、保険で持って行くには良いと言えます。
アーバンレインジャケットを山で着て検証
六甲山の地獄谷でテストしてきました。
沢が流れていて途中滝を超えるところもあり、全体を通して湿度が高いコースです。
身長163cm女性でMサイズを着用しています。
丈はお尻が隠れるぐらいで、身幅はゆとりがあります。
下にフリースを着ても問題ないぐらいの余裕です。
裾はサイクルカットになっていて、前傾姿勢になっても腰が出ないようになっています。
滝を超えるとき前傾姿勢になる場面がありましたが、腰はしっかり隠れていました。
袖口はマジックテープでしっかりと絞れるようになっています。
若干袖口にすき間はできますが、滝を登るときも水はあまり入ってきませんでした。
レインウェアとしてここは嬉しいポイントです。
着用した状態で30分ほど歩きましたが、汗をかいて肌に貼り付いてくるのが不快でした。
ただこれはワークマンの「BUZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」だけではなく、アウトドアブランドの2.5層素材のジャケットでも起こり得ることです。
歩いた場所が沢筋ということもあり湿度が高く、ムシムシした環境でした。
ジャケットの透湿性能は10,000g/m2/24hrsと高いスペックではないです。
それに加えて外部とウェア内部の湿度差が大きく生まれなかったことも相まって、ウェア内の蒸れを感じました。
筆者は暑がりで汗かきなので、同じような体質の方だと雨の日でも蒸れを感じやすいでしょう。
ジャケットの見た目はマットで、一見するとレインウェアとは思えないような見た目です。
ただ細かなギミックやスペックを見たときに、森林限界を超える高山で使うには懸念点が多いです。
レインウェア兼ウインドブレーカーとしてであれば値段も手ごろなので、登山を始めたばかりの方が使うには良いでしょう。
山を降りた後に街を歩くときもオシャレな見た目なので、浮きません。
低山登山にも街着にも使いたい方におすすめのレインウェアです。
アーバンレインジャケットは山でも街でもシームレスに使える
ワークマンの「BUZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」を紹介しました。
アウトドアブランドのエントリーモデルと同程度の耐水圧・透湿性があるので、低山登山では問題なく使える一着です。
テカリのないオシャレな見た目で持ち運びにも便利なので、山でも街でも兼用したい方におすすめのレインウェアでした。
低山であってもレインウェアは必須の装備です。
もしもの雨に備えてワークマンの「BUZZ LIGHT STRETCHアーバンレインジャケット」を持って行きましょう。