標高1,272mの丹沢・鍋割山は、南関東の丹沢山塊に位置するハイカー人気の山となっています。
本記事では、間もなく紅葉の見ごろを迎える、鍋割山への登山コースをご紹介します。
鍋割山の紅葉は?
鍋割山周辺の紅葉は、10月下旬から11月上旬が見ごろとなります。
10月中旬、編集部で現地に足を運びましたが、鍋割山~塔ノ岳の稜線付近では徐々に色づきが進んでいました。
場所 | 標高 | 紅葉の状況 |
---|---|---|
大倉登山口 | 290m | 青葉 |
後沢乗越 | 約900m | 一部でうっすら |
鍋割山頂 | 約1,200m | 一部でうっすら |
縦走路(鍋割山~塔ノ岳) | 約1,300m | 色づき始め |
塔ノ岳 | 約1,500m | シロヤシオの紅葉が見ごろ |
アクセス
電車・バス
登山口の「大倉」までは、小田急線「渋沢駅」からバスで約15分です。
電車・バスの本数も多く好アクセスですが、紅葉シーズンはバスに待ち時間が発生する場合があります。
余裕を持った計画が大切になるでしょう。
マイカー
新東名高速「秦野丹沢インターチェンジ」から約10分です。
登山口周辺には有料の駐車場が複数ありますが、紅葉シーズンは早朝から満車になる場合もあります。
コース概要
大倉登山口を出発後、鍋割山を経由し塔ノ岳に至るコースを歩きました。
この周回コースの所要時間は約8.5時間、合計の標高差は1,500mを超えるロングコースとなります。
鍋割山の往復でも十分登り応えがあるため、時間や体力と相談しながら楽しみたいコースです。
コース紹介
大倉登山口は、トイレ、自販機、登山ポストやビジターセンターが併設されている表丹沢登山の拠点です。
鍋割山山頂までのコースタイムは約4時間ですが、前半の約2時間は長い林道歩きとなります。
大倉集落周辺では、森林作業のため迂回コースが設けられていました。迂回案内に従って林道方面に歩いていきます。
林道は途中「二俣」、「林道終点」の2か所で沢を渡ります。大雨の後は沢の増水に注意をしたいところです。
この付近の紅葉はまだまだ先といったところでした。
「林道終点」からは、いよいよ後半の登山道がスタートとなります。
最初は水の流れる沢沿いを歩きますが、すぐに尾根上のつづら折りを進んでいくこととなります。
「林道終点」から30分ほど登山道を進むと、標高約800mの「後沢乗越」に到着します。
付近はヤセ気味の狭い場所です。一呼吸置く場合は、少し進んだ広い場所を選ぶと安心です。
標高1,000m近くになると、徐々に紅葉が見られるようになります。
山頂までは一辺倒の登りですが、階段のステップも小さく非常に登りやすくなっています。
後沢乗越から1時間半ほど経ったころ、頭上の視界が開けると同時に、標高1,272mの鍋割山頂に到着となります。
山頂は名物「鍋焼きうどん」の美味しそうな香りに包まれています。
※売り切れ等に備え、自分で食糧を持参することを忘れずに!
休憩もそこそこ、賑わう鍋割山を後にし、表丹沢の主峰「塔ノ岳」を目指して出発します。
鍋割山から塔ノ岳間は、アップダウンのある縦走路(コースタイム約1時間半)となります。
鍋割山~塔ノ岳~大倉のコースタイム4時間以上、1,000m以上の標高差があるため、日の短い秋は時間管理が特に大切です。
縦走路の紅葉は目に見えて進んでいる箇所もありました。
「小丸(1,341m)」「大丸(1,386m)」のピークを越えながら、登山者の声が聞こえてくると間もなく大倉尾根に合流します。
合流点(金冷シ)から山頂までは15分ほどの道のりです。丹沢特有の階段を登ると、待ちにまった塔ノ岳山頂に到着です。
丹沢山方面の塔ノ岳直下では、シロヤシオの紅葉が美しく映えていました。
山頂からは四方向へ登山道が分かれています。視界の悪い時には下山方向の確認が大切になってくるでしょう。
おわりに
以上、大倉から鍋割山を経由し、塔ノ岳に至るコースをご紹介いたしました。
周回コースは長時間の歩行となります。時間と相談しながら、ヘッドライトを始めとした正しい装備と計画で、秋の鍋割山ハイクを計画してみてはいかがでしょうか。