ワークマンに売ってる小物、山で使える?

ワークマンにはウェアだけでなく山やキャンプで使えそうなギアも売ってますよね。
とはいえ、安いが故に耐久性に不安を感じませんか?
筆者が登山で使えると思う小物類を5つ選び、実際に山に登って使用したり、使用シーンを想定してテストしました。
「この値段で本当に使えるの?」と不安をお抱えの方、必見です。
ウィンドスクリーン

風を防いでガス燃焼の効率を高めるウインドスクリーン(風防)です。
高さは13.5cmとコンパクトサイズですが、アルコールバーナーやポケットストーブ派の方はかなり使いやすいサイズ感になっています。
ガスバーナーの場合は使えるのか後ほど検証します。
8枚の板が連なっているため、丸く囲むこともコの字型に囲むこともでき、使用シーンに応じて使い分けができるんです。
さらに収納サイズも2合炊きメスティンにスッポリ収まるサイズ感で場所をとらないのもポイントです。
価格 | ¥499(税込み) |
重量 | 112g |
展開サイズ | W59×H13.5cm |
収納サイズ | W8×H13.5cm |
材質 | アルミニウム(表面はアルマイト加工) |
品番 | 66523 |
おすすめポイント:簡単に固定できるピン付き

ウインドスクリーンの下部分にはピンが付いています。
このピンを土に刺すことによって簡単にウインドスクリーンを固定できるんです。
正直岩場の土が硬いところは刺さらないので、岩で固定する必要があります。
ですが樹林帯など土の柔らかいところであれば難なく刺さります。
広げてすぐパッと使えるところが便利ですね。
残念なポイント:高さが低い

高さが13.5cmなので250mlのガス缶でシングルバーナーを使用する場合は風防の高さを超えてしまいそうです。
どれぐらい超えるかどうかは次の項目で検証します。
シングルバーナーよりはアルコールストーブやポケットストーブなど、風の影響を受けやすい火器を使用の際に使えるサイズ感と言えるでしょう。
対応可能な高さを検証
まずはポケットストーブから検証します。

ポケットストーブであれば十分風をブロックできます。
アルコールバーナーも同じぐらいの高さになるので、そちらも対応できそうです。
次に250缶使用時のシングルバーナー。

250缶使用だと風防の上にバーナーが出てしまっています。
独立型タイプの火器であれば風防が役に立ちますが、シングルバーナーだと使えません。
最後に500缶使用時のシングルバーナーも念のため確認します。

500缶を使うとバーナー部分が完全に出てしまっています。
シングルバーナー向けではなく、ポケットストーブやアルコールバーナー、独立型の火器で使える風防だと理解した方が良さそうです。
耐熱アルミテーブル

ワークマンではテーブルも販売されています。
中でもこの耐熱アルミテーブルはコンパクトに収納できるため、ザックに入れても邪魔になりません。
さらに天板は耐熱加工が施されているので、炊き立てご飯の入ったメスティンを置いたり、火からおろしたばかりのクッカーを置くこともできるんです。
価格 | ¥980(税込み) |
重量 | 396g |
耐荷重 | 約10kg |
展開サイズ | W35×D21×H8.5cm |
収納サイズ | W12×H21cm |
材質 | アルミニウム(表面はアクリル樹脂塗装) |
品番 | 68272 |
おすすめポイント:コンパクトな収納サイズ

収納サイズは12×21cmと手のひら強ぐらいのサイズ感になります。
ザックのサイドポケットにも収納できますし、中に入れても邪魔になりません。
収納袋も付いているので、持ち運びも便利になっています。
重量は396gとSOTOのフィールドホッパーと大差はないのですが、少しでも軽量にしたい方はVERNEのトレッキングパッド、Snow peakのオゼンライト、100均で売っているミニテーブルなどを使用しても良いでしょう。
ワークマン 耐熱アルミテーブル | SOTO フィールドホッパー | VERNE トレッキングパッド | Snow peak オゼンライト | 100均 ミニテーブル | |
価格 | ¥980 | ¥5,800 | ¥6,930 | ¥5,720 | ¥110 |
重量 | 約390g | 395g | 230g | 270g | 52g |
耐荷重 | 約10kg | 約3kg | 記載なし | 記載なし | 2kg |
展開サイズ | W35×D21×H8.5cm | W29.7×D21×H7.8cm | W31.4×D21.2×8.5cm | W29.7×D21×8.5cm | W22.5×D20×8cm |
収納サイズ | W12×D21cm×H3cm | W29.7×D11×H1.9cm | W31.4×D10.8×H1cm | W29.7×D12×H2.5cm | W30.5cm×D9cm×H3cm |
耐熱 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | × |
とは言え耐荷重は10kgとどのメーカーよりも高いため、キャンプと登山兼用で使いたい方はワークマンの耐熱アルミテーブルがオススメです。
残念なポイント:厚みがある

収納時のサイズは3cmと他ブランドのテーブルに比べてやや厚みがあります。
耐荷重10kgを実現するために天板が厚くなっているので致し方ないところです。
ザックの外ポケットには問題なく入るのですが、中に入れようと思ったときにパッキングに気を使わないといけないのが難点ではありますね。
どれだけ乗せられるか検証

天板のサイズを確認するために、どれぐらいの物であれば乗せられるか検証しましょう。
比較対象としてVERNEのトレッキングパッド、100均のミニテーブルでも検証してみます。
まず100均のミニテーブルから。
天板のサイズは他の2つに比べて小さいです。

シングルバーナー、マグカップ、クッカー、クッカーの蓋を置いて天板はうまりました。
強度も心許ないので、あまり物を載せすぎない方が良さそうです。
続いてVERNEのトレッキングパッド。

先ほどの100均で検証した時と同じものを載せていますが、まだ天板には余裕があります。
スペース的にはシェラカップをもう1つ置けるぐらいは空いています。
これだけ置いても不安定さや天板のゆがみは見られません。
筆者も普段の登山で使用していますが、お米の入ったメスティンやカレーの入ったクッカー、シングルバーナーを置いてもぐらつきは感じません。
最後にワークマンの耐熱アルミテーブル。

天板サイズはVERNEのトレッキングパッドと大差ありません。
スペース的にもシェラカップを1つ置けるぐらいの空きがあります。
こちらも天板の歪みはなく脚の安定感もあります。
ただ物を置いたときに脚が若干外に広がったので、片側に集中して重い物を置くよりも、まんべんなく物を置くようにした方が良さそうです。
ですがこの天板サイズかつ耐荷重10kgで¥980であれば、かなりコスパの高い商品だと感じます。
DIAGARD 防虫アームスリーブ

夏の登山で気になるのが虫ですよね。
そんな虫をアームスリーブを付けるだけで寄せ付けないのがDIAGUARD防虫アームスリーブです。
防虫だけでなくUVカット効果も当然付いているので、夏の低山・高山登山~秋の低山まで使えます。
「暑がりなので長袖は着たくない」という方にも、半袖に重ねるだけで日焼け対策になるのでオススメです。
価格 | ¥780(税込み) |
重量 | 36g |
サイズ | フリー |
色展開 | 6色(ブラック, ネイビー, グレー, カーキ, デジカモ, ツリー) |
素材 | ポリエステル90%+ポリウレタン10% |
品番 | 16831 |
おすすめポイント:防虫加工DIAGUARD

アームカバーなのでUVカット効果は言わずもがなですが、夏の登山で嬉しいのが防虫加工ですよね。
夏の低山であればアブなどの虫がウヨウヨしていますし、高山に行っても森林限界を超えるまでは虫に悩まされます。
実際に北アルプス蝶ヶ岳に登った際、片腕だけつけてみました。
2,000mを超えてもアブが飛び回っていたのですが、アームカバーを付けていたほうの腕だけ寄って来る数が少なかったのです。
それでも数匹は寄ってきていたので100%の効果を発揮するわけではなさそうですが、数が減るというだけでもストレスは軽減されますよね。
今買ったとしても暑さの残る秋の低山でも活躍してくれるでしょう。
残念なポイント:通気性が少ない
素材はポリステルが主体なので、接触冷感性はなく吸汗速乾性に特化されています。
全面同じ素材なので通気性はあまり感じず、行動中は蒸れを感じました。
「暑すぎて付けていられない!」というほどではないですが、腕周りがジメッとするような不快感があります。
実際にアームカバーをドライヤーに被せて、どれぐらい風が通るのかテストしてみました。
アームカバーは膨らんでおり、ティッシュは若干なびいています。
ただ大きく動いていないことから分かる通り、通気性がとても高いとは言えないでしょう。
使用感のレビュー

アームカバー両端のゴムはしっかり腕にフィットしてくれ、動いてもずり落ちてきませんでした。
またストレッチ性のあるポリウレタンを10%使用しているので、伸びが良く幅広い方に合いそうです。
北アルプスの蝶ヶ岳で使用してきました。
UVカット効果は問題なくあるように感じられ、日焼けしてヒリヒリする感覚はありませんでした。
ただ残念なポイントで述べた通り、付けている間蒸れは感じます。
汗は吸ってくれているのでしょうが気化熱による涼しさもあまり感じられず、ずっとジメッと感が続きます。
「外してしまいたい!」というほどではないですが、暑がりの方は不快に感じるかもしれません。
Cool Coreネックゲイター

ネックゲイターとして首に巻くのはもちろん、頭に巻いたり手首に巻いたりして気化熱による涼しさを得られる商品です。
鼻まで覆えるので人が多い山頂で簡易マスクとしても使えますし、ヘルメットの下に被って汗取りにも使えます。
残暑厳しい秋の低山でも活躍してくれそうです。
価格 | ¥780(税込み) |
重量 | 35g |
サイズ | フリー |
素材 | ポリエステル88%+ポリウレタン12% |
品番 | 16888 |
おすすめポイント:表面温度-10℃の冷感効果が持続

接触冷感ではなく、生地が水分を含んでいる間気化熱により冷感効果が持続するという「Cool Core」素材を使用しています。
表面温度は同じ重さのポリエステル生地と比べてなんと-10℃も違いがあるんです。
ポリエステル素材なので吸水拡散性が高いのはもちろんなのですが、水分の気化量を調節してくれるのがすごいところ。
水分の拡散をコントロールし、ゆっくり気化させていくことによって-10℃の涼しさが持続するんです。
残念なポイント:UVカット機能があるか不明

タグには記載がないのでUVカットが付与されているかが分かりません。
夏に役立つ素材で作られているため、できればUVカット機能も付いていれば首の日焼けや髪の日焼けも防げたでしょう。
UVカット機能は付いていない可能性が高いので、日焼け止めは必須です。
使用感のレビュー

7月の常念岳で使用してきました。
テント場にて日差しが強く暑かったので鼻まで覆って簡易マスクとして使用していました。
息苦しさはあまり感じず、付けている間ヒンヤリ感を感じました。
体感-10℃とまではいきませんが、あるとないとでは暑さがまったく違うのは事実です。
首に巻いていてもヒンヤリ感があるので、熱中症対策にはもってこいだと感じました。
またヘルメットの下につけてみてもゴワつきは感じず、ヒンヤリ感があるので岩稜帯の登山だけでなく、運動量の多いロッククライミングにもおすすめです。
キャンプウェットタオル

お風呂に入れないテント泊で使いたいのがキャンプウェットタオルです。
香りが2種類あるので好きな方を選べます。
また1枚が1つの袋に入っているため一般的な汗拭きシートと違って、袋の閉め忘れによりシートが乾燥してしまう心配がありません。
価格 | ¥299(税込み) |
重量 | 45g(1枚当たり) |
サイズ | 袋:23×11.5cm, シート:約50×約30cm |
香りの展開 | 2つ(ゆず、石鹸) |
成分 | 水,PG, エタノール, 安息香酸Na, フェノキシエタノール, PEG-40水添ヒマシ油, メチルパラベン, セチルピリジニウムクロリド, カキタンニン, グリシン, グリセリン, 硫酸亜鉛, クエン酸Na, 乳酸, モモ葉エキス, BG, 香料 |
品番 | 69002 |
おすすめポイント:厚手の生地で全身使える

生地は厚みがあるので破れたり乾いたりせず、全身使えます。
シートのサイズ感はフェイスタオルの半分ぐらいのサイズ感ですが、不満なく全身サッパリできました。
お風呂に入れないテント泊や小屋泊で活躍してくれるウェットタオルです。
残念なポイント:袋のサイズがやや大きい

厚みはそこまで気にならないのですが、袋のサイズが大きいように感じます。
10枚ぐらい入った一般的な汗拭きシート2個分ぐらいのサイズです。
シートサイズが大きいので仕方がないかもしれませんが、もう少し袋のサイズが小さければザックに入れるのにも場所を取らなかったと思います。
使用感のレビュー

テント泊縦走でゆずの香りのウェットタオルを使用してきました。
先述の通り厚手のシートなので全身しっかり拭けました。
顔は少しスースーしたので目など粘膜の周りは拭かない方が良さそうです。
乾いたりもせず快適な使用感だったのですが、やや重量があるように感じました。
少しでも重量を削りたい方は10枚ぐらい入っている小さめの汗拭きシートを持って行かれるのが良いかもしれません。
ワークマンのグッズで快適登山を楽しもう!

まだまだ暑い低山登山や秋の縦走登山でも使えるような商品5つを紹介しました。
どれもコスパが高いので、「いきなり高価なアウトドアブランドの物を買うのは・・・」と思われている方も試しやすい商品です。
是非次の登山で使って快適登山を楽しんでください。